2割の水道でPFAS検出 46都道府県、332事業
発がん性が懸念される有機フッ素化合物(PFAS)が全国で検出されている問題を巡り、環境省と国土交通省は29日、水道水の全国調査結果を公表した。2024年度に富山県を除く46都道府県の332水道事業でPFASが検出された。検査を実施した全国1745水道事業の2割に相当する。PFASに特化し、小規模事業者にも対象を拡大した大規模調査は初めて。 【画像】PFAS、飲み水の濃度基準決定 米環境保護局、世界的にも厳しく
PFASの代表物質PFOAとPFOSの合計で1リットル当たり50ナノグラム(ナノは10億分の1)という国の暫定目標値を超えた水道事業はなかったが、岩倉市水道事業(愛知県)と新上五島町水道事業(長崎県)、むかわ町穂別簡易水道事業(北海道)で49~47ナノグラムと暫定目標値に近い数値が検出された。 調査は5月下旬から9月下旬に実施。対象は給水人口が5千人超の上水道や101~5千人の簡易水道など。浄水場の出口水や給水栓から出る水の水質を調べた。社宅などで使用する専用水道は現在集計中のため今回の発表に含まれていない。