55年前に登場したエレガントな2人乗りオープンカー!クラシック・メルセデスの「280SLパゴダ」をオークションで発見 “パゴダ”ってどんな意味?
初期メルセデス・ベンツ「SL」の代表的モデル
2024年10月に米国ペンシルベニア州ハーシーで開催されたRMサザビーズのオークションに、1968年式のメルセデス・ベンツ 「280SLパゴダ」というクルマが出品されました。どんなクルマなのでしょうか。 【画像】いま見ても美しい…55年前のメルセデス「SLパゴダ」を見る(25枚)
W113型のメルセデス・ベンツ「230SL」は、エレガントなスタイリングと紛れもない魅力で、1963年に初めて発売されてから、人気のジャーマン2シーターとなりました。 以来、その魅力によって、コレクターズアイテムとしての人気は今もなお続いています。 230SLは1966年後半に「250SL」となって着実に改良されました。直列6気筒エンジンの排気量は2.3Lから2.5Lにアップされました。 その1年後、W113型は最終モデルとなり、排気量を2.8Lにアップした「280SL」となりました。 W113型SLの生産は1971年で終了しましたが、コレクターや愛好家は、今もなお魅力的なモデルを探しています。 今回オークションに出品された280SLは初期モデルで、ボディカラーはシグナルレッド、インテリアはブラックビニールです。 この鮮やかなボディカラーにマッチするよう切望されたオプションの「パゴダ」ハードトップを装備した、米国仕様です。 ハードトップの中央が左右より低いユニークな形状をしており、それがミャンマーなどにある仏塔(パゴダ)に似ていることから、「パゴダ(ルーフ)」と呼ばれています。 セパレートシート、パワーステアリング、フロアシフトのAT(オートマチック トランスミッション)、前後のバンパーガード、マイル表示のメーター、運転席側のドアミラー、ベッカー ヨーロッパ製ラジオ、ホワイトウオールタイヤなどを装備しています。 MT(マニュアルシフト)のモデルもたまに見かけますが、多くのコレクターはATのほうが280SLには適していると感じています。 いままで20年間、この美しい「パゴダ」は同じ家族が大切に所有していました。 定期的にドライブを楽しみ、また定期的にメンテナンスを受けています。 さらに、純正オプションではありませんがエアコンを装着して、最も理想的なオープン ツーリングモデルに仕上げられています。 この280SLは、カタログ作成時のオドメーターは7万6000マイル(約12万1600km)未満でした。 時代を超越したクラシックモデルである280SLは、年月を経るにつれてますます魅力が高まっています。 なお、この1968年式 メルセデス・ベンツ 280SL「パゴダ」は、6万500ドル(1ドル=153円として、約926万円)で落札されました。
VAGUE編集部