「朝から座り続けるのは…」「選挙の度に選べない」 立会人なり手不足で投票終了時刻繰り上げ
長野県諏訪市の選管、新たに駅前に設置
長野県諏訪市の選挙管理委員会は来年夏に実施される予定の参院選から市内22カ所の投票所のうち、湯の脇公民館、角間新田保育園、桜ケ丘公民館、中浜町公民館の4投票所で投票終了時刻を2時間繰り上げる。立会人の高齢化やなり手不足が主な理由。投票の機会を確保するため、同じ参院選からJR上諏訪駅前の駅前交流テラスすわっチャオに期日前投票所を新たに設けることにした。 【写真】引退を撤回、なり手不足で「老体にむち打ち」選挙に出馬する村長
区長から要望
市選管によると、4投票所がある区長らから「高齢化が進む中、選挙のつど、立会人を選出するのは難しい」との声が上がり、立会人経験者からは「朝7時から座り続けるのはつらい。投票時間を短縮できないか」といった要望が寄せられている。
廃止は回避
市選管は2021年4月の参院補選から23年の市議選までの5回の選挙について市内全投票所における午後6~8時の投票者数を分析。4投票所ではそれぞれ4~16人だったことが分かり、4月の定例会で投票終了時刻を現在の午後8時から午後6時に繰り上げることを決めた。 市選管は「立会人のなり手不足といった課題がある中で、適正な投票環境を維持していく必要がある」としており、投票所の廃止は避けたものの、投票終了時刻を繰り上げることにした。
一方、市選管はすわっチャオで投開票日の前日と前々日に期日前投票所を設置する。時間は午前9時半~午後8時までを予定。現在は市役所庁舎と中洲公民館で期日前投票を実施しており、市選管は人の往来があるすわっチャオに期日前投票所を設置することで、投票機会の確保につなげたい考えだ。 市選管は4投票所の投票時間繰り上げや新たな期日前投票所設置について、今後、市の広報紙などで周知する予定としている。