【富裕層が増えた理由つき】元金融機関職員が見た共通点3つ!富裕層は「知識と経験」に投資する
日本で富裕層が増える背景となる要因
富裕層が増えた主な背景について、一つひとつ挙げていきます。 ●長く続いた低金利と金融政策 ご存知のとおり、低金利が続いた日本において、金融政策では長期にわたり緩和傾向がありました。 低金利政策が続いたことにより、資産形成や投資が促され、一部の投資家にとっては大きな利益に繋がったと考えられます。 ●経済の成長や株式市場の上昇 緩やかではありますが、2005年以降、日本の経済は成長を遂げてきました。 賃金への反映はなかなかですが、一部の人にとっては富裕層になる機会となった可能性があります。 また、日本の株式市場が回復したことを受け、株式投資や企業の成功により資産が増えた世帯が富裕層の仲間入りを果たしたと考えられます。 ●資産形成の機会拡大 貯金から投資へのスローガンのもと、政府はさまざまな資産形成制度を充実させてきました。 NISAなどの非課税制度を使い、資産運用を始めた方もいるでしょう。 ●相続や贈与があった 富裕層の一部は、相続や贈与などを通じて資産を受け継いだり、家族から援助を受ける機会が多いです。 高齢化が進む中で相続や贈与によって資産が増え、富裕層の拡大につながっていることも考えられるでしょう。 上記の要因から、「新たに富裕層に仲間入りした」世帯や、「もともとあった資産がさらに増えた」世帯などにより、2005年から2021年にかけて富裕層が増加してきたと考えられます。 一番大きいのは「準富裕層から富裕層への繰り上がり」というケースかもしれませんね。 一からスタートそ、富裕層のように大きな資産を築くことはそう簡単ではないからです。 しかし、元金融機関職員である筆者は、富裕層の共通点に「資産形成へのヒント」が隠されていると感じました。次章では富裕層に共通する3つの特徴を紹介していきたいと思います。
「富裕層の共通点3つ」を金融のプロが解説
ここからは、元金融機関職員の筆者が感じた「富裕層の共通点」を3つご紹介します。 ●富裕層は「価値ある投資」をする 富裕層に対して「豪快なお金の使い方をする」というイメージを持つ方もいれば、「意外とケチ」というイメージを持つ方もいます。 実は、これらは相反するイメージであるものの、どちらも正解だと感じています。 筆者が接してきた富裕層の人々も、普段の生活は質素な方が多くいました。お金の使い方にメリハリがある、と言ったほうがわかりやすいかもしれません。 つまり、価値を感じないものには「無駄遣いしない」。その反面、自分が価値を理解しているものには「しっかり投資する」という姿勢を持っているのです。 メリハリのつけた支出コントロールは、私たちも真似できるところがあるのではないでしょうか。 では、どんなものに「しっかり投資する」と判断するのでしょうか。その判断材料は「知識と経験」です。 ●富裕層は「知識と経験」に投資する 本物の富裕層は、自分の知識や経験がプラスの方向に増えることに対し、投資する価値があるか判断します。「未知の体験ができるか」「人とのコミュニケーションが広がるか」などです。 後払いのサービス以外、買う瞬間にはその価値を体験することができないからこそ、この軸を大切にしているのですね。 たとえ仕事以外の趣味であっても、ストレスの発散や自分へのご褒美以外に「経験から学びはあるか」や「ビジネスに活かせる知識がつくか」を常に意識しています。 金額ではなく、その内容を重視していることがわかりますね。 一方で、お金を使う場面では「底値かどうか」「自分だけ持っていないとカッコ悪いから」などが判断材料になっているという人もいるでしょう。 その場のお得度や、自分の見栄のために購入する富裕層は多くありません。 「知識と経験」に投資する姿勢は、富裕層から見習っていきたいですね。 ●富裕層は「健康」を重視する 富裕層は何より「体が資本」であることを意識し、健康であることを重視しているように思います。 例えば富裕層向けのクレジットカードを発行しているLUXURY CARDでは、カード会員に対してライフスタイルや価値観についてたずねる調査を行いました。 「健康のために普段からしていること」として、30%以上の回答が集まったのは以下の項目です。 ・睡眠時間を十分とるようにしている ・定期的に人間ドッグを受ける ・食べすぎない(腹八分目) ・脂質や糖質の摂りすぎに気をつける ・ジョギングなどの有酸素系運動 また全体の約6割が、何かしらの運動習慣があると回答しています。 「お金があるからジムに通えるし、いい食事もできる」という意見もありますが、お金をかけなくてもできる運動はあります。 健康に気を使うこともひとつの投資だと捉え、できる習慣から取り入れていきたいですね。