友だちとの会話に自信のない子が上手く話すコツ 自分から話さなくてもOK、相手の話を否定しない
春休みが終わって新しい学年に進級するお子さんの中には、「クラスの輪に溶け込めるだろうか」と心配になっているケースもあるでしょう。そんな時、親が子どもにできるアドバイスはあるでしょうか。 子どもの小学校生活で、「仲間に入りたい」「嫌なことを言わないでほしい」「教えてほしい」「意見を言いたい」など、シチュエーションにあわせた言い方と、その考え方を紹介している齋藤孝さんの新刊『こんなときどう言う? 事典』より一部抜粋、再構成してお届けします。 【この記事の他の画像を見る】
■相手に話してもらえばいい <自分が話をしていても楽しくない気がして話が上手な人っていいなあと思います> 基本)「へえ」「それでどうなったの」とリアクションを上手にとろう できる)相手ががんばっていることについて質問しよう これだけでもOK)おもしろそうに聞くだけでも大丈夫! <自分から話さなくても上手に話を聞けばもりあがるよ> 会話をしていても、すぐに話が止まってしまうと、「自分は会話がヘタだな」と思ったりしないかな? そんなときは落ちこまずに、相手に話してもらうようにすればいいと思います。
「今日、寝坊しちゃって」と相手が話したら、「ぼくも寝坊したよ」と自分の話にしてしまうのではなく、「へえー! それでどうなったの?」と、相手の話が続くような受け答えをしてみてほしいな。すると相手も、「それがね、目覚まし時計が壊れてて……」と、どんどん続けて話してくれるんです。 そのとき、おもしろそうに聞くようにすることも大切です。正直いって、人の話はおもしろいものばかりじゃないよね。「つまんないな」「それ、前も聞いたよ」みたいな話だって多いです。
それでも、「つまんない!」なんて言わずに、「へぇー。そうなんだ!」「それでそれで?」と、おもしろそうに聞いてみてほしいんだ。すると、相手は「この人、話しやすいな」と思ってくれますし、話そのものが本当におもしろくなったりもするんです。 <質問をしてみよう> もう一つ。「質問する」ことでも話は盛り上がります。 相手がしていることに、「それ、どうやってやるの?」と質問してみましょう。 質問するというのは、相手の興味やがんばっていることに寄りそうということなんです。たとえきみに興味のないことであっても、「それってどうやるの?」「これってどういうこと?」と質問することで、相手は楽しく話してくれる。だから、どんなことにも興味をもつことが、話を聞くうえではとても大切なのです。