【高校サッカー選手権】東海大相模 有馬信二監督「ここは絶対ものにしないと」初優勝をかけて横浜創英と10日に大一番
11月4日、第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選準決勝が行われた。今夏のインターハイに出場した東海大相模が県3連覇を目指した日大藤沢をスコアレスで迎えたPK戦の末に下し、同校初の決勝進出を決めた。 【フォトギャラリー】日大藤沢 vs 東海大相模 「いやいや、ありがとうございます。はっきり言って、苦しかったですね」 2011年に東海大相模の監督に就任して以来、選手権予選では初の決勝進出を果たした有馬信二監督。 「(決勝進出は)初めてですもんね。今年日藤に勝ったのも初めてなんで。3連敗してましたからね。点を取られなかったっていうのは大きいですね」 ここまで関東大会の予選、リーグ戦と勝利のなかった日大藤沢相手にこの上ないステージでリベンジを果たした。 「よく耐えたなと思います。よく我慢できたなって。今までだったら多分前から行くのをやめようとか、守備のところも結構ルーズになったと思うんですけど。プレスバックもするし、カバーも行くし、もう戻れないところでも戻ってくるし。フォワードの選手が中盤までああいうのはなかったと思うんですよね今まで。それができるようになったっていうのが、ゼロで抑えられた要因じゃないですかね」と指揮官は満足気に試合を振り返った。 選手たちがここまで成長を遂げたのには訳がある。 「インターハイで帝京長岡に負けたのがやっぱり彼らにとってはすごく悔しくて。何もできなくて。そこからの成長はすごかったです」 夏の全国で0-4で帝京長岡に惨敗し、目の色が変わった選手たちは、夏に波崎で朝は砂浜を走り、午前午後で練習を積み、食トレも含めてタフさを身につけた。 「精神的にも浮ついたところがないし、地にちゃんと足ついてるし。こっちが心配して言ってることが、全然もう理解してるっていうか、大人になりつつある。凄く頼もしくなりました」 そして、いよいよ10日に迎える初のファイナル。 「2011年に来た時、ここに僕も見に来ましたけど、サッカーの聖地じゃないですか。神奈川で言えば。ここでできるって多分私が監督やってる間はないだろうなと思っていたんです。選手には言いましたけど、ここは絶対ものにしないと」と指揮官は決勝戦への思いを吐露した。 決勝の相手は、こちらも本命と目された桐光学園を破った横浜創英に決定。11月10日、Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsuで初優勝をかけ東海大相模が大一番に挑む。 (文・写真=西山和広)