離婚後の結婚指輪の行方、第1位は「売却」だが…昨今流行る、まさかの処分方法「木槌を使って、せーので」【弁護士が解説】
結婚指輪は贈与であることが多いため、返還義務はない
法律的な観点からいえば、結婚指輪は贈与に当たりますので、離婚したからといって返す義務はありません。そのため、返すかどうかはあなた自身が決めることができます。そのため、返すかどうかは自分の経済状況と、相手の出方によって、ケースバイケースで決めるのがよいでしょう。 相手によっては結婚指輪を返せというのが本心ではなく、捨て台詞のような意味合いで言っている人もおり、本当に返すとより怒らせてしまったり、逆に本当に取り返そうとしている人で家まで乗り込まれたりと、トラブルになってしまうこともあります。法律的には返還義務はありませんが、返せといわれたときはどのようにするのか考えたほうがよいでしょう。
実際のところ、離婚経験者は結婚指輪をどう処理している?
日本国内では、およそ3組に1組が離婚しています。離婚後の生活は金銭的に苦しくなった方も多く、特に子どものいるシングルマザーにとって大変な問題といえます。金銭的な問題もあり、離婚経験者で結婚指輪の処分方法として最も多かったのが売却です。多くの離婚経験者が結婚指輪の売却を選択しており、売却金の使い道は貯金や生活費にあてる方も多いです。捨てる、とりあえず持っている、どこにあるかわからないといった方、結婚指輪をリフォームした方は少ない傾向にあります。 結婚指輪を売却する方が多いということは、やはり、子どもがいる・いないは関係なく、離婚後に発生する経済的な困窮に備えているといえます。養育費や教育費は先々に途絶えてしまう可能性もないわけではありません。生活費を工面する方法として結婚指輪の売却をする方が多いのでしょう。 「離婚式」で指輪を潰す ネガティブな印象が未だにある離婚ですが、最近では離婚式という方法でイベントとして離婚をするカップルもいます。離婚式のなかには、2人で木槌を用いて結婚指輪を潰すといったイベントもあります。このような方法で結婚指輪を処分する人もいます。 ただこの方法は、相手が離婚式に参加することが条件ですし、結婚指輪を潰すことに同意してもらう必要があります。