【菊花賞】メイショウタバル父子制覇へ!CWコースで6ハロン80秒9の好時計
菊花賞の追い切りが16日、東西トレセンで行われた。神戸新聞杯を制したメイショウタバルは、栗東CWコースで単走。少し力む面も見られたが、6ハロン80秒9の好時計をマークして態勢を整えた。2012年に制した父ゴールドシップに続く、父子制覇を狙う。 ◇ 単走ながら、前を走る馬を追い抜かそうとグイグイと引っ張る。メイショウタバルの最終調整は思い通りとはいかなかったが、石橋調教師は前向きに語った。 「少し掛かり気味になってしまって、折り合った先週とは違ったイメージはありました。時計も予定より少し速いなと。ただ、スタミナはあると思うので、あくまで折り合いが鍵ですね」 角馬場からCWコースへ入場する際も、テンションの高さが目立った。騎乗した浜中騎手は「かなりてこずりました」。道中も少し力む面が見られたが、鞍上が何とか我慢させて馬なりのまま6ハロン80秒9-11秒3の好時計でフィニッシュ。10日のCWコースの併せ馬では馬の後で我慢できていたが、「日によってカッとなったり、オンオフがはっきりしすぎているところが長所でもあり短所ですね」と指揮官は説明する。 毎日杯を6馬身差で逃げ切り重賞初制覇を飾ったが、皐月賞は前半1000メートルを57秒5のハイペースで飛ばして最下位17着。巻き返しを期した日本ダービーは左後挫跖のため出走取消と、春2冠は不完全燃焼で終わった。「精神的な面が一番大きかった」とトレーナー。夏に放牧を挟んだことで精神面がリセットされ、前走の神戸新聞杯は折り合ってマイペースの逃げ。最後まで脚色は衰えず、重賞2勝目をマークした。 全馬が初めての京都芝3000メートルだが、父ゴールドシップは2012年に神戸新聞杯を勝ち、続く菊花賞と連勝。6組目、延べ15頭目の父子制覇の期待がかかる。「親子で勝てたらいいなと思います」と浜中騎手が話せば、石橋調教師は「体調をしっかり整えて出走させることしか頭にない」と力を込めた。自分の形に持ち込めば無類の強さを発揮する。父と同じ道を歩んでビッグタイトルをつかんでみせる。(北池良輔)