生徒7人教師10人でスタート 女子校から共学化、再編を経て100周年/福知山淑徳高校
京都府福知山市正明寺の福知山淑徳高校(山口進校長)は、5月で創立100周年を迎える。女子校から始まり、学科再編や男女共学化などを経て、市内で唯一の総合学科を備える学校として専門性の高い6系列を有し、業界で活躍する人材を輩出してきた。
女性が手に職を付ける場になればと、1924年(大正13年)に福知山淑徳技芸学舎として山口◇(加の下に米)之助氏が創立し、生徒7人、教師10人でスタートを切った。翌年に、当時まだ日本に数少なかったミシンをアメリカから取り寄せ、被服科の走りとなる洋裁の学習が始まる。 48年(昭和23年)に現在の福知山淑徳高等学校と改称し、その後、保育科、食物科、さらに進学希望者増加に伴い普通科を設置。少子化による志願者数の減少などを背景に、2001年(平成13年)に学科を再編し、総合学科一科で男女共学となった。
特色ある6つの系列
現在ある6系列のうち、アパレルファッション系列は衣服の製作を学び、ファッションデザイナーや和裁士、洋裁士などをめざす。文化祭「淑徳祭」のトリを飾るファッションショーでは、自主制作した華やかな衣装で出演し、会場を盛り上げている。 幼児教育系列は保育の理論や技術、表現活動などを学び、保育士、幼稚園教諭などをめざす。敷地内にあるさつき保育園や地元保育園で実習をする。
福祉系列は社会福祉についてや介護の基礎、技術を学び、福祉施設への就職などをめざす。インターアクトクラブに所属し、奉仕活動を実践している。 調理系列は食文化や栄養素などの知識を学び、調理実習を通して技術を身に付ける。卒業と同時に調理師免許の取得が可能。生徒たちは様々な料理コンテストで入賞している。 アートデザイン系列はデッサンや絵画、デジタルイラストなど広く描く。美術・デザイン系の学校への進学をめざし、クリエーティブ職に就く人が多い。淑徳祭でのグッズ販売、作品展示のほか市内外の公募展で好成績を残している。