生活が苦しいと感じている人はどのくらい? 子どもがいると余裕なし? 世帯別に生活意識を調査!
高齢者世帯、児童がいる世帯、母子世帯など世帯の種類によって、収入や貯蓄は大きく異なります。それぞれの世帯で、経済的に生活が苦しいと感じている人はどのくらいいるのでしょうか。 今回は、世帯別の所得や貯蓄、そして生活意識についてチェックしていきましょう。
世帯別の所得と貯蓄
厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によると、世帯別の平均所得と平均貯蓄は以下のとおりとなっています。 <1世帯当たり平均所得(総所得)> 全世帯 :545.7万円 高齢者世帯 :318.3万円 児童がいる世帯:785.0万円 母子世帯 :328.2万円 <1世帯当たり平均貯蓄額> 全世帯 :1368.3万円 高齢者世帯 :1603.9万円 児童がいる世帯:1029.2万円 母子世帯 :422.5万円 世帯の種類によって、所得や貯蓄額が大きく異なることが分かります。例えば、高齢者世帯は、全世帯平均と比べて所得は低いけれど貯蓄額が高いという特徴があります。児童がいる世帯は、全世帯平均と比べて所得額は高いものの、高齢者世帯に比べて貯蓄額は少なめです。母子世帯は、所得も貯蓄額も低い傾向が見られました。
生活が苦しい人はどのくらい?
次に、それぞれの世帯の構成員が、日々の生活をどう感じているのか見ていきます。厚生労働省の同資料によると、「生活が苦しい(大変苦しい、やや苦しい)」「ゆとりがある(大変ゆとりがある、ややゆとりがある)」などと感じている人の割合は、以下のとおりとなっています。 <生活意識> 全世帯 生活が苦しい51.3%、普通42.1%、ゆとりがある6.6% 高齢者世帯 生活が苦しい48.3%、普通45.1%、ゆとりがある6.6% 児童がいる世帯 生活が苦しい54.7%、普通39.0%、ゆとりがある6.3% 母子世帯 生活が苦しい75.2%、普通23.4%、ゆとりがある1.4% 「収入や貯蓄が十分にあり、生活にゆとりがある」と感じている人は、実は多くはありません。そして母子世帯は特に「経済的に生活が苦しい」と感じている場合が多いことが分かります。母子世帯の場合、働いて収入を得ている人が母親だけになるケースがほとんどなので、お金にもゆとりがないと考えられます。 また、子育て世帯も「生活が苦しい」と感じている世帯の割合が、高齢者世帯に比べて高いことが分かりました。