島原市に到着した大たいまつ（豊後高田市提供）

　島原城の築城400年を祝い12日に長崎県島原市中心部で開催される「しまばら江戸まつりたいまつ行列」（400年記念事業実行委員会主催）に、大分県豊後高田市の若宮八幡秋季大祭の大たいまつが登場する。「兄弟都市」である両市の交流の一環。 　たいまつ行列は午後6時20分、甲冑（かっちゅう）姿の約50人が島原駅を出発し、1・2キロを練り歩く。同7時ごろに島原城天守閣前広場に到着して大たいまつに点火する。 　豊後高田市によると、大祭で用いるたいまつは高さ約16メートル、重さ約5トンの大きさだが、島原用は約5メートル、約1トンと小型化した。商工会議所青年部のメンバーらが作製したという。市商工観光課は「両市の交流が深まり、豊後高田の観光PRにもなる」とする。 　島原市によると、両市の関係は1669年、福知山（京都）を治めた深溝（ふこうず）松平家が島原へ転封となった際、豊後高田の地が島原藩の飛び地となったことに始まる。1969年に兄弟都市となり、10年ごとに訪問団を派遣し合ってきた。2020年に豊後高田市から訪問団が来る予定だったが、コロナ禍で実現せず55周年の今年の訪問となった。 　豊後高田市からの一行は商工会議所の金谷吉弘名誉会頭を団長に、佐々木敏夫市長ら約100人。20日に島原入りし、記念シンポジウムや交流会などに参加する。翌21日は、仁田団地に立つ雲仙・普賢岳噴火災害の犠牲者追悼碑に献花し、市街地の観光スポット「鯉（こい）の泳ぐまち」を見学する。 　（本山友彦）