「案外日本にとってチャンスかもしれない」トランプ氏のカムバックが「棚ボタ」になり得るにわかには信じがたい理由
トランプ氏のアジア政策次第では、日本経済の復活チャンスがやってくる!
アメリカが台湾独立を認めた場合、日本は台湾に対してどうするのか──これが一つの大きなポイントになる。 同時に、中国が台湾に対する圧力を強めるとすれば、軍事オプションまで行く可能性は充分にある。そのために台湾を国家承認する時には、同時に、即時に、その場で安全保障条約を締結する。安保と一体化した形でやっていかなければ国家承認は難しい。 アメリカの同盟国であり台湾と一衣帯水の関係である日本は当然のことながら、この米台の同盟関係に無関係ではいられない。何らかの覚悟を決めなければならなくなるだろう。 中国にとって台湾は太平洋進出の出入り口という位置づけだ。台湾が強い壁になってしまえば、より弱いところを出入り口にすることになる。それゆえ台湾とセットにして考えなければならないのがフィリピンの存在だ。 大東亜戦争とは似て非なる、日米同盟による「大東亜共栄圏」構築という巨大なテーマが日本に突きつけられる可能性を考えなければならない時代になっている。 そのテーマを日本政界で扱えるのは誰か──旧派閥で自民党と両岸問題との関係を考えると旧清和会(安倍派)、麻生派が親台湾。旧宏池会、旧二階派、旧茂木派が親中派ということになる。 岸田文雄政権は宏池会の政権だったが対米政権とのパイプは民主党にある。共和党パイプを持っているのは麻生派、安倍派だ。甘利明氏に経済安全保障を任された小林鷹之氏、あるいは安倍元総理に期待され経済安保を任された高市早苗氏も共和党パイプを持っていることになる。 トランプ時代の到来は日本が「国連戦勝国体制」から脱出するチャンスの時代でもある。考えていただきたいのが高度経済成長期からバブルまで日本が繁栄していた時、中国は日本にとって存在していなかった。中国の台頭によって日本経済は疲弊し、長いデフレの中で苦しんできたのである。 トランプ政権が中国を封鎖するということは、日本が再び台頭するチャンスである。アジアを牽引する西側のリーダー国となれれば自ずと経済は発展するのだ。有権者の皆さんの正しい選択が日本復活の鍵であると言えるだろう。