10月30日は「食品ロス削減の日」:ファミマは4千店、ヨーカ堂は100店で「フードドライブ」普及へ
記事のポイント①食品ロスを有効活用するフードドライブの普及が進む②ファミマは実施店舗数が4千店、ヨーカ堂も100店に到達した③年間の食品ロスは472万トンで、削減に加えて廃棄食品の活用が重要に
食品ロスを有効活用する「フードドライブ」の普及が進んでいる。ファミリーマートの実施店舗は4千店超となり、イトーヨーカ堂は100店に到達した。年間の食品ロスは年々減ってはいるが、いまだ472万トンに及ぶ。削減に加えて、廃棄食品の活用が重要だ。(オルタナ編集部=萩原 哲郎)
きょう10月30日は、「食品ロス削減の日」だ。2022年度の国内の食品ロス量は472万トンで、その内訳は家庭系と事業系がそれぞれ236万トンだった。 15年度の646万トン(家庭系289万トン、事業系357万トン)から年々減っているが、事業系に比べ家庭系の食品ロスの減少幅は少ない。さらなる削減に向けては、家庭系の食品ロス量をどう減らすかが課題だ。 そのなかで小売店が客を巻き込んで食品ロスを減らそうと、「フードドライブ」に取り組むケースが増えている。 ファミリーマートはこのほど、実施店舗が4千店に到達した。21年4月から「ファミマフードドライブ」に取り組み始めて、累計の寄贈量は273トンを超えた。子ども食堂やNPO、社会福祉協議会などの協力パートナーも567団体を数える。 同様の取り組みはスーパーマーケットでも広がる。イトーヨーカ堂は10月から新たに神奈川県内の「ヨークマート」「ヨークフーズ」21店舗でフードドライブの取り組みを始めた。常設実施店舗が100店舗となった。マルエツでも105店舗で取り組む。 イオングループはグループ各社でフードドライブを定期的に実施する。10月4日から14日にかけては、グループ16社約2200店舗でフードドライブを行った。 10月は「食品ロス月間」だ。農水省も10月29~30日の2日間、北海道の庁舎で職員を対象とした「官庁フードドライブ」を実施した。今後はこういった取り組みを期間限定ではなく常設化していくことがポイントとなる。