山添さんが準備ホスト 伐採技術など競う大会 三重初あすから日本予選、3日間
大台町で樹木管理会社を共同経営
三重県多気郡大台町大ケ所で、高木や巨木を対象にロープの技術を駆使した樹木管理などを請け負う合同会社ツリートライズの共同経営者・山添真さん(50)=度会郡大紀町崎=が、19日から21日まで度会町大野木の宮リバー度会パークで開催される世界規模で伐採技術を競う大会の運営準備にホストとして当たっている。山添さんは「大会を通じて、樹木に携わる人にアーボリスト®(樹木管理の専門家)を知ってもらい、安心安全な作業に役立ててもらえれば」と話している。 アーボリスト®はアメリカに拠点を置くISA(international society of Arboriculture)が推奨する樹木の管理に関する技術と知識を習得した人に与えられる称号。造園業や樹木医、林業などの仕事にとどまらず、樹木管理に関わる事柄の知識を備えている。 これらの知識や技術を競う大会が「ジャパン・ツリークライミング®・チャンピオンシップ2024三重」(ジャパン・アーボリスト®・アソシエーション主催)。同大会はアーボリスト®を対象に、高さ約20メートルなどの木にロープを使って早く登ったり、樹上の要救助者を助けるなど5種目で競う。男女合わせて14人が出場予定で優勝者(男女各1人)は、世界約15カ国の40カ所での予選を勝ち抜いた選手とともに10月にアメリカ・テキサス州アトランタで開催される世界大会に出場する。2012(平成24)年から始まった日本国内予選は12回目の開催で、会場に三重県が選ばれるのは初めてとなる。 山添さんは新潟市出身。22歳のときに母親の実家のある大紀町に移り住み、大台町で少年サッカーの監督を務めるなど地域に関わる中で08(平成20)年からは、自然に関わる仕事がしたいと森林組合に入り、林業の道へ。 しかし「木に登って仕事をしていく上で十分な安全技術が確立されておらず、時として重大な事故につながると感じるようになった」。そこで、解決策を探していたときISAに出合ったという。 19(令和元)年に合同会社を立ち上げ、高度な技術が必要となる山中の鉄塔付近などでの樹木の剪定(せんてい)伐採や、神社仏閣など重要文化財に指定された建物近くの樹木の維持管理などを手掛けている。 山添さんは「日本の林業に携わる人の安全につながる技術です。作業は一人ではできません。仲間とのコミュニケーションが大切。(皆が)しっかりとした技術を得て意識を上げることができればとの思いで、同大会の運営に携わり周知を図っています」と話している。