久保田利伸、憧れのNYで吐いた“捨てゼリフ”を後悔 心の扉開くきっかけに
日本のブラックミュージックの先駆者として、高いカリスマ性を持つシンガーソングライター久保田利伸。これまで30年以上に渡り、第一線級で活躍をみせているが、現在、映像配信サービス大手Netflixで全話配信されている、ヒップホップカルチャー誕生の瞬間を描いたオリジナルドラマ『ゲットダウン』について「自分のこれまでを思い出しながら、すごく入り込める」と強く感情移入したことを明かす。未熟な若者たちが、厳しい環境に置かれながら音楽という夢に希望を見出していく本作、久保田はいったいどんな部分に共感を覚えたのだろうか。
デビュー前から憧れていたNY
『ゲットダウン』は、1970年代のアメリカ・ニューヨークの貧困地区サウス・ブロンクスを舞台に、5人のティーンエイジャーたちが、自身の置かれた境遇を、音楽やダンスに乗せ自己表現していくことにより、新たなダンスムーブメント=ヒップホップの誕生の瞬間を描いた物語だ。 久保田は「未熟な若者ががむしゃらに物事に取り組む姿が、自分の記憶に照らし合わせても微笑ましくて『上手くいって欲しい』って思いながら応援したり、『ダメだろうな』って嘆いてみたり……ものすごく感情移入できるんですよね」と感想を述べる。 久保田も1986年にシングル「失意のダウンタウン」でメジャーデビュー以来、アーティストとして30年以上のキャリアを持つが、劇中の若者が紆余曲折しながら夢をつかんでいったように、自身にもいろいろなターニングポイントがあったという。 「この30年は、僕もいろいろなことはありましたよ」と久保田はしみじみと語ると「でも一番の出来事はやはりニューヨークに行ったことですかね。日本でデビューできたことはすごく嬉しいことだったし、至上の喜びだったのですが、デビュー前から、自分にすごく影響を与えてくれたニューヨーク発の音楽の本場に行きたい、一緒のステージに立ちたいという思いは強かったんです」と当時を振り返る。