【秋ドラマ】こんな渡部篤郎見たことない! イケおじな装いから一転「あのクズ」ボクシングジム会長役が新鮮でいい!
こんにちは、“おじさん俳優”推しのドラマウォッチャー・斎藤真知子です。 今回も、この演技とキャラクターは見逃せない、見逃したくない! というおじさんキャラと、演じる俳優たちを3名厳選してご紹介します。 【画像】新たな魅力をみせるポロシャツ&ジャージ姿の渡部篤郎。 ちなみに、このコーナーでは“おじさん俳優”を、40歳以上と定義してます。
◆『あのクズを殴ってやりたいんだ』の渡部篤郎
ジャージ、トレーナー、ポロシャツ! 見たことない渡部篤郎の魅力が! ボクシングジムの会長という、過去に見たことない役を楽しそうに演じている渡部篤郎さん(以下敬称略)が見られるのが、火曜ドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』(TBS系)。 タイトル通り「クズ男を殴りたい!」というモチベーションでボクシングを始めるアラサー女子・佐藤ほこ美(奈緒)と、優しい王子かと思いきや女性の扱いが最低だった、金髪の謎の男・葛谷海里(玉森裕太)の“クズきゅん”ボクシングラブコメディ。ほこ美が一念発起して入会するボクシングジムの会長・羽根木 成を、渡部篤郎が演じているのです。 この渡部篤郎が新鮮で驚きました。ボクシングジムの会長ですから当たり前なのですが、着ているものはジャージやトレーナーにポロシャツ。 でも渡部篤郎といえば、常に細身の体でスタイリッシュなスーツを着こなし、それをやや崩していても様になる、というビジュアルの印象が強いですよね。今までにもカジュアルファッションの役もあったとは思うのですが、ここまで汗の匂いが強そうな場所にいる姿は想像外だったため、かなり新鮮に感じながら見ています。
ファッションだけじゃない! 穏やかな表情も新鮮でいい!
新鮮なのはファッションだけではありません。過去の代表作のひとつ、『ケイゾク』(TBS系)シリーズの真山 徹の役柄の影響もあり、彼には常にキリキリと張りつめている、キレたら怖そう、というようなイメージがあります。 それ以外でも、警察ものや事件ものなど、シリアスなドラマに登場している印象強め。彼の名前を聞いて思い浮かぶのは、厳しく眉間にシワを寄せている表情です。 ですが今作では、ボクシングは超弩級初心者のほこ美を歓迎し、優しく接してくれる穏やかなおじさん、といった雰囲気。 娘のゆい(岡崎紗絵)がほこ美に厳しく当たるのを、彼がフォローし温かく見守ってくれて、超やわらかい『あしたのジョー』の丹下段平といったおもむきなのです。 ドラマの公式インスタグラム内では、奈緒や、ジム所属の女子ボクサー役で、現役プロボクサーの晝田瑞希のスパーリングや練習の相手をしている姿や、穏やかな笑顔で写真に納まっている姿も見られます。 娘のゆいとの口喧嘩シーンもありますが、怒鳴り散らすような横暴な昭和のオヤジ調ではなく、全体にやわらかくリラックスしている雰囲気が伝わってきます。 もちろん役柄がそうだから、だとは思いますが、年齢を重ねると共に、温かさや包容力などがにじみ出るようになったんだなと勝手に感じてしまいました。 キャリアの途中からはシリアスな内容以外の作品にも登場するようになり、比較的最近のドラマ、『ルパンの娘』(フジテレビ系)シリーズでは泥棒一家の父親役で、完全なコメディーを楽しそうに演じていました。妻役の小沢真珠とのテンション高めのラブラブシーンも、ホントに毎回笑えた。 そういえばこの役の時も、蝶ネクタイ姿や泥棒する時のスリムな革の上下など、ファッションはスタイリッシュでした。 また、前記事の遠藤憲一さんとW主演の2016年のドラマ、『お義父さんと呼ばせて』(関西テレビ・フジテレビ系)も基本はコメディーで、かなり笑わせてくれました。ちなみにその際も、雑誌『LEON』を愛読している父、という役柄なのでかなりお洒落。常にスリムな体型を維持しているからこそ着こなせる、イケおじファッションでした。 ですからやはり、今回のボクシングジム会長のビジュアルは、かなり希少な姿と言えそうです。しかも第5話では、スナックで酔っ払ってカラオケを歌うというこれまたレアなシーンもありました! ドラマ内では、ほこ美のボクサーとしての意外なポテンシャルに、消え気味だったボクシングへの情熱に再び火がついてきている様子。また、ほんの時折シリアスな表情になる瞬間もあり、そういう瞬間の緊張感の高さはさすがです。 やはり今回の渡部篤郎のレアな姿は見逃さないでほしい! と切に願います。 『あのクズを殴ってやりたいんだ』 毎週火曜22時00分放送(TBS系) Instagram @anokuzu_tbs
斎藤真知子