石破首相、G20後のトランプ米次期大統領との会談見送り
(ブルームバーグ): 石破茂首相は20カ国・地域(G20)首脳会議後のトランプ次期米大統領との会談を見送る。法律上の制約があるため、と同氏側から説明を受けたという。
ペルーを訪問中の石破首相は16日(日本時間17日)、「法律上の制約もあって現時点では次期大統領との会談はいずれの国とも行わないという説明を受けている」と記者団に語った。「双方、最も都合がよい時期に、なるべく早期に会談を行いたいということは考えている」とも強調した。
石破首相はペルーでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)、ブラジルでのG20の首脳会議に19日まで出席した後、帰国途中に米国に立ち寄り、会談する可能性を模索していた。
2016年にトランプ氏が初当選した際は当時の安倍晋三首相が南米での国際会議に合わせてニューヨークを電撃訪問し、他国の首脳に先駆けて会談した。個人的な信頼関係構築につなげたが、今回は実現に至らなかった。少数与党で厳しい国会運営が強いられる石破首相にとって来年1月からの米新政権への対応も課題となる。
林芳正官房長官は17日、NHKの番組で、今後も次期大統領との「接点を探っていくという姿勢には変わりない」と述べた。安倍政権の経験も踏まえ、対応しなければならないとも語った。
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Takashi Hirokawa