女児2人殺害「飯塚事件」第2次再審請求の即時抗告審、開示勧告の証拠品リスト提出せず…検察側が意向
1992年に福岡県飯塚市で女児2人が殺害された飯塚事件を巡り、死刑が執行された久間三千年元死刑囚(執行時70歳)の第2次再審請求の即時抗告審で、福岡高裁が開示を勧告していた証拠品のリストなどについて、検察側が提出しない意向を高裁に伝えたことが27日、わかった。 【写真】福岡高等裁判所
弁護団によると、弁護側の証人の女性らが事件発生の初期段階で警察官に語った証言に関する書類について開示を求めていたが、検察側は「存在しない」と回答。書類がないことから、リストについても「提出する必要性も相当性もない。法的根拠はない」と説明し、地裁段階と同様に提出しなかった。
27日に開かれた弁護団の記者会見で、共同代表の徳田靖之弁護士(大分県弁護士会)は「再審制度の見直しが進む中で、我々が一番求めているのは証拠開示。法律に根拠がないことを理由に開示しないのは適切と言えるのか」と述べた。今後、リストなどについて高裁に提出命令を出すよう改めて求めていくという。