【大学野球】慶大・清原正吾が土壇場で豪快な一発を放つことができた3つの理由
最後に、練習量だ。開幕週の立大戦は1勝2敗で勝ち点を落とした。清原は3試合で13打数2安打0打点。バットを振るしかない。 「素直にセンター返し。低くて、強い打球を心がけてきました。それ以上に、練習してきた自負がある。練習してきた自信があった」 4年間、指導してきた慶大・堀井哲也監督は「日吉での打撃練習、オープン戦でも、あの弾道は出ている。神宮で、投手のレベルが高く、お互い勝ちたい気持ちの中で結果を出すのは難しい。勝敗に関わる打席での値千金のホームラン。素晴らしいと思いました」と喜びを口にした。中学、高校で野球未経験の選手が、神宮でアーチを描くとは「奇跡的」と言っていいだろう。堀井監督は6年のブランクを埋め、成長を遂げた4点を語る。 「真っすぐに、負けなくなった。甘い球を逃さない。インコースのさばき。外の変化球に苦労していましたが、逃げるボールを本塁打にした。克服している」 開幕前の9月12日にはプロ志望届を提出。この日も複数球団のスカウトが神宮で視察しており、絶好のアピールの場となったはずだ。 文=岡本朋祐
週刊ベースボール