サッカー日本代表のレベルアップへ! 識者が選ぶ今季欧州サッカーで活躍期待の日本人選手たち
欧州サッカー今季活躍期待の日本人選手 前編 実に多くの日本人選手がプレーするようになった欧州サッカー各国リーグで、新シーズンは誰に注目して見るのが面白いか。識者におススメの選手を挙げてもらった。 【画像】最新版! 2024-25シーズン 欧州サッカー注目クラブのフォーメーション 後編「将来の可能性を感じさせる選手たち」>> 【日本代表への還元を考え、期待の3人】 西部謙司(サッカーライター) <期待の選手>守田英正(スポルティング/MF)藤田譲瑠チマ(シント・トロイデン/MF)鈴木彩艶(パルマ/GK) ポルトガルの昨季チャンピオンチームの中心として活躍している守田英正は、日本代表への影響を考えても注目される。森保一監督が導入した3-4-2-1システムはスポルティングと共通していて、その中枢になっている守田には経験から蓄積されたものがあるからだ。逆に日本代表で得たものも、スポルティングに還元できるかもしれない。 日本代表のコーチングスタッフに加わった長谷部誠コーチはフランフルトで3バックの経験があり、その知見も活かされるだろうが、このシステム下でコンスタントに結果を出している選手は守田だけだ。 シント・トロイデンでレギュラーのボランチを務める藤田譲瑠チマは、遠藤航の後釜として期待したい。パリ五輪でも攻守にハイレベルのプレーを見せていた。遠藤は日本代表のキャプテンで中心的存在だが、新監督となったリバプールでレギュラーポジションを失っている。まだ開幕間もなく、挽回の機会はいずれ巡ってくるかもしれないが、試合に出ていない選手はコンディションの維持が難しい。日本代表において遠藤が替えの効かない存在であるほどバックアップの必要性も増す。 また、ワールドカップで勝ち上がるにはGKの活躍が不可欠だと思う。パルマに移籍した鈴木彩艶は、開幕から3試合連続で先発起用されている。第3節のナポリ戦で退場処分となっているので4戦連続出場はできないが、第1GKとしてコンスタントにプレーして結果を残せば日本代表に還元できるものも大きいのではないか。素質は文句なしだが、まだ経験不足は否めず、勝負強さの点ではシント・トロイデンへ移籍した小久保玲央ブライアンのほうが上かもしれない。 ふたりとも若く、欧州で経験を積むことでさらなるスケールアップが期待できる。リーグは違うが、切磋琢磨できる状況はこれまでにはなかった。鈴木の体格とパワーは欧州でもトップクラスのGKになれる資質を持っているので、セリエAで揉まれて飛躍してほしい。