「炎上」が近年グッと起こしやすくなってしまった…その「理由」と「対策」
そもそも実態はあるのか。どんな奴らが書き込んでいるのか。インフルエンサーはなぜたきつけるのか。燃えた人の恐怖はいかほどか。令和の社会現象「炎上」のすべてを徹底取材で明かす。 【一覧】エッ、これって現実の出来事? 令和に起きたヤバすぎる「炎上事件簿」 前編記事『エッこれって現実の出来事…?「ヤバすぎる令和の炎上事件一覧」と近年、一般人やサービス業ばかりで炎上が起きている「深刻な理由」』より続く。
内部告発された企業側の対応は?
最近は、社内での不満を内部告発という形でSNSに投稿するケースもある。釜石氏がこう続ける。 「これまで会社内のトラブルを、社会的に問題とするには、メディアに訴えるしかなかった。しかし、近年こうしたトラブルを扱うインフルエンサーが登場した。彼らに“タレコミ”することで、炎上させやすくなりました。いわば社会的な問題にするための近道として使われるようになったのです」 こうした炎上トラブルを企業として事前に防ぐことは困難を極める。むしろ、なにか起きたときに、きちんと対応できるように準備をしておくことが重要だ。 一つでも手を間違えると、その対応そのものが“延焼”してしまうケースも多々ある。そのため、企業側には炎上の事例とその対処方法を学ぶ必要がある。 「過去の炎上のケースを見ながら、どんな対応をしたら、どんな反応が返ってきたのか、沈静化したのかといった知見を蓄積し、いざというときの対応を検討しなければなりません。 適切な対応が取れていないと、謝罪文に改めて指摘が入り、再炎上してしまうこともあります」(同前)
スマホがなくても炎上する
企業だけでなく、個人も誰でも炎上してしまうリスクはある。 匿名でSNSをやっていたとしても、ある投稿から一気に火がつき大問題に発展。なかには自宅や勤務先が特定されるケースもあるから注意が必要だ。 「企業のアカウントでも同じことが言えますが、男性女性それぞれのフェミニズム問題は燃えやすい。ほかにも、お金がなく、特に異性にモテるわけでもない『弱者男性』の問題も炎上しやすい。社会的な問題に対して上から目線で議論・コメントするのも危険です」(前出・おおつね氏) 自分が発信・投稿した内容は消せると思っている人がいるが、問題発言などは、スクリーンショットなどで残り続けてしまう。前出の釜石氏は「就職、結婚、転職など、人生の節目のタイミングで、そうした過去の情報が掘り起こされ『若気の至り』では済まなくなってしまうこともあります」と指摘する。 なかには、自分はSNSを使っていないから大丈夫だと思っている人もいるだろう。だが、それは大間違いだ。たとえスマホを持っていなくても炎上に巻き込まれるケースがある。 「誰もがスマホを持っている、撮影できる、ということを忘れてはいけません。ついつい煽り気味の運転をしてしまったら、それが撮影されていて、自身が映り込んでいた―そこから個人を特定されて……というケースもあります。ほかにも煙草のポイ捨てなどを撮られると、炎上につながる。自分の姿はどこかで撮られているかもしれない。デジタルとリアルは繋がっているんだ、ということを意識していただきたいです」(釜石氏) 前ページの一覧表を参考に、どんなことが炎上しやすいのか、学んでみてはいかがだろうか。 ……・・ 【さらに読む】ハサミで男性YouTuberの首を刺して「君が死ぬの待っててあげる」…!YouTuberのオンナが殺人未遂で逮捕された、衝撃の「血みどろ現場写真」から読む。 「週刊現代」2024年11月9日号より
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