キングカメハメハ 19年目で待望の顕彰馬選出 金子真人オーナー「より感慨深いものとなりました」
JRAは4日、20年に史上3頭目となる無敗3冠を達成したコントレイル(牡7歳)と、04年にNHKマイルC&ダービーの変則2冠を制したキングカメハメハ(牡)の2頭が顕彰馬に選出されたと発表した。コントレイルは選出対象となった昨年は1票届かず涙をのんだが、2年目できっちり“リベンジ”を果たした。また、キングカメハメハはノミネートから19年目で待望の受賞となった。なお、今年から選出対象となり注目されていた“障害の絶対王者”オジュウチョウサン(牡13歳)は102票(得票率58・0%)で必要得票に届かず、来年以降に持ち越しとなった。 長年、多くの票数を集めながらも涙をのんでいたキングカメハメハが、176票中143票(得票率81・3%)を集め、晴れて顕彰馬に選出された。競走生活だけでなく、種牡馬として名声を高めたことが評価された。 オーナーの金子真人氏は「キングカメハメハの競走生活は短いものではありましたが、種牡馬として活躍の場を得られたことで、われわれ関係者と彼の夢は続きました。その血は絶えることなく、今もその夢をつないでくれていることが、この受賞でより感慨深いものとなりました」と喜びを語った。 現役時代に管理した松田国英元調教師は「馬主、牧場関係者に感謝します。開業獣医師、JRA獣医師、福田装蹄師、そして厩舎スタッフは日々丁寧に仕事をしてくれました。ファンの皆さま、報道関係者の皆さまには計り知れない感謝を覚えます」と騎乗したジョッキーも含め、関わった全ての人たちに改めて頭を下げた。 19年8月に18歳でこの世を去ったが、父として世界の短距離王ロードカナロアや2冠馬ドゥラメンテ、3冠牝馬アパパネ、そしてダートの猛者ホッコータルマエと幅広いカテゴリーで活躍馬を輩出。ノミネートから19年目で待望の選定となった。 ◆顕彰馬制度 中央競馬の発展に特に貢献のあった馬の功績をたたえ、後世に伝えるため84年にスタート。記者(記者クラブ歴10年以上、各専門紙代表者3人)による投票(記者1人あたり最大4頭)が行われ、投票者数の4分の3以上の票を得た馬が選出される。 投票対象は中央競馬の競走馬登録を受けており、競走成績が特に優秀などの条件を満たし、なおかつ近20年(今年は03年4月1日~23年3月31日)に登録が抹消された馬。