「自分の顔が大好き、整形なんて興味なし」過去映像の露出ためらわず…マネジメント事務所社長が明かした「中森明菜」のプライド
そこで筆者は、門村社長に明菜が過去の映像を出すことにこだわらない理由を尋ねたことがあった。すると「ファンへの感謝の気持ちが大きかった」との回答。
一方で「とにかく自分自身に自信と誇りを持っているんですよ。それに自分の顔が大好きなんです。ですから整形のようなことをしたこともないし、考えたこともなかったと思います。そう言った意味で過去の映像を出すことはまったくためらいはないのです」。
これもトップ・アイドルのプライドを持ち続けてきた証しだろう。
さて、その明菜に復帰の兆しが出てきたのが闘病生活から4年たった2014年の秋のことだった。
明菜は、極秘に米ロサンゼルスに渡った。目的はアルバム制作だったが、さらにこの年の大みそかには、ニューヨークから「第65回NHK紅白歌合戦」に「特別枠」で出演した。02年以来12年ぶりの「紅白」というだけでなく、テレビ出演は10年7月以来。芸能記者は振り返る。
「生放送ながらも会場(東京・渋谷のNHKホール)とのやりとりもなく、一方的にあいさつしただけでの歌唱でした。ただファンに元気な姿を見せたいとの思いもあって、生出演は明菜自身の希望でしたが、正直顔色は優れず、表情も暗い感じでした。しかも新曲『Rojo(ロホ)―Tierra(ティエラ)―』を歌ったのですが、画面はマンハッタンやライオンの映像などが挿入された上、歌い終えたあとは感想を交わすこともなく終わってしまったのが残念でした。しかし、ファンの誰もが待ちわびた明菜の復活劇が大きな話題になったことだけは確かでしたね」 (芸能ジャーナリスト・渡邉裕二)
■中森明菜(なかもり・あきな) 1965年7月13日生まれ、東京都出身。81年、日本テレビ系のオーディション番組「スター誕生!」で合格し、82年5月1日、シングル「スローモーション」でデビュー。「少女A」「禁区」「北ウイング」「飾りじゃないのよ涙は」「DESIRE―情熱―」などヒット曲多数。NHK紅白歌合戦には8回出場。85、86年には2年連続で日本レコード大賞を受賞している。