鹿児島市肝入りの「桜島学校」新築工事つまずく 予定価格超過や応札なし、工区再編して再公告 完成見込み半月遅れ26年2月に
鹿児島市桜島横山町に2026年4月開校する義務教育学校「桜島学校」の新築工事請負契約の入札が7月不調となり、市は8月30日再公告した。全体の完成が当初より半月遅れる見込み。参加業者を増やすため4工区あった工事を2工区にまとめており、市教育委員会は「(次回成立すれば)開校への影響はない」としている。 【写真】分棟型の教室棟の間には、特別教室が面しており、他学年の学びの様子が見られる(市教育委員会提供)
市教委学校整備室によると、7月の入札は、地元業者が特定建設工事共同企業体(JV)に参加しやすいよう、教室棟や給食室など4工区に分けて実施。1工区は予定価格を上回り、2工区は参加がなく不調となった。そのため、市教委は3、4工区の入札を中止。単価を見直した上で、参加業者を増やすため工事を1.2工区(4社JV)と3.4工区(2社JV)の二つに再編し再公告した。 工事内容に大きな変更はなく、両工区の完成期限は26年2月13日。最初の入札時、3、4工区は25年11月28日、1、2工区は26年1月30日完成予定だった。次回入札は10月上旬。当初は10月着工を目指していた。 桜島学校は、桜島地域の全8小中学校を統合する市内初の9年制義務教育学校。桜島溶岩グラウンド第1(約2万7000平方メートル)に建設する。施設の延べ床面積は約1万平方メートル。工事費は47億円以上を見込む。 工事は、三つの教室棟と図書館(1工区)▽グラウンドと給食室など(2工区)▽屋内プール(3工区)▽体育館と駐車場(4工区)。
南日本新聞 | 鹿児島