AP通信の映像中継機材を押収 イスラエル外国放送法を盾に
テルアビブ、イスラエル、5月22日 (AP) ― イスラエル当局は5月21日、AP通信が同国南部で、パレスチナ自治区ガザの遠景映像を中継していたテレビカメラと放送機材を押収した。 当局は、中東の衛星テレビ局アルジャジーラの取材活動を禁止した新法にAP通信が違反したと主張している。 アルジャジーラは、AP通信などが中継するガザ地区からの映像を受信している世界各地にある数千社のメディアの一つであり、AP通信はイスラエル当局の機材押収を強く非難した。 イスラエル南部のAP通信の映像中継所で放送機材を押収した通信省の役人は、通信大臣署名の書類を手渡し、映像の中継が新たに制定された外国放送法に違反していると説明した。 AP通信は、兵士を危険にさらす可能性がある部隊の動きなどの詳細を放送することを禁じているイスラエルの軍事検閲規則を遵守しており、テレビカメラはガザ地区上空に立ち上る煙をライブ中継している。 放送機材の押収に先立って、当局は5月16日、口頭で映像の中継を中止するよう申し入れてきたが、AP通信はこの申し入れを拒否してきた。 (日本語翻訳・編集 アフロ)