昨季トップ4からアストン・ヴィラはどう進化する? オナナ、マートセンら若手大補強で描く未来
未来へ向けて積極的な補強を展開
昨季プレミアリーグで4位に入る大成功を収めたアストン・ヴィラ。しかしチームはそれに満足せず、すでに将来への構図を描き始めている。 特長的なのは、今夏の移籍市場で若手選手を次々と獲得している点だ。現時点でエヴァートンからMFアマドゥ・オナナ、チェルシーからDFイアン・マートセン、シェフィールド・ユナイテッドからFWキャメロン・アーチャー、ハル・シティからMFジェイデン・フィロジーン(全員22歳)、エヴァートンからFWルイス・ドビン(21)、ユヴェントスからFWサミュエル・イリング・ジュニオール(20)とMFエンソ・バレネチェア(23)を獲得。 例外としてルートン・タウンから30歳のMFロス・バークリーを加えているが、今夏の新戦力はほとんどが20代前半だ。 英『The Guardian』によると、昨季アストン・ヴィラのチーム平均年齢はリーグで5番目に高い27歳と149日だった。経験豊富な選手たちを軸にトップ4入りを達成したことになり、昨季に関しては大成功だ。 しかし同メディアは「主力選手のほとんどは年齢的にピークの状態にあり、それは現時点では問題ない。しかし、長期的には理想的ではない」と指摘。その考えがフロントにもあるのか、今夏は若手を積極的に引き抜いている。 もちろん5000万ポンドを投じたオナナ、3750万ポンドを投じたマートセンといった選手は即戦力としての補強であり、彼らは主力としての働きが求められる。ちゃんと今を見据えての補強でもあるのだ。 今年の冬には、セルビアの名門レッドスター・ベオグラードから18歳のDFコスタ・ネデリコビッチの獲得もまとめていた。昨季はそのままレッドスターに残っていたが、今季はひとまずチームに合流している。これは将来を考慮しての補強だ。 この動きが成功に繋がるかは分からないが、今夏にかなり積極的な動きを見せているのは確かだ。昨季のトップ4に満足せず、将来を考えて補強に動いているのは見事と言えるが、指揮官ウナイ・エメリは若き戦力をどうチームに組み込むのか。
構成/ザ・ワールド編集部