トライアルブーム再燃!? 世界タイトルを獲得したホンダが作り上げた往年の公道トライアル車とは
軽量でコンパクトな2ストロークエンジンは低速域から粘り強く、滑らかでコントロールしやすい出力特性を狙って設計されました。 フレームは高剛性のダイヤモンド式で、メインチューブ内をオイルタンクとして活用するなど徹底した軽量化を図ることで、乾燥重量は86kgと超軽量でした。 リアショックはプロリンクに進化し、ロードクリアランスは315mmと向上しています。 1988年のモデルチェンジでは排気量を216ccへとアップし、前輪にはディスクブレーキを装備した「TLM220R」へと進化します。
ホンダの2ストロークのトライアルマシンは世界選手権でも大活躍し、2004年には藤波貴久選手が日本人初の世界タイトルを獲得しています。 「TLR200」や「TLM200R」の発売からすでに40年前後が過ぎていますが、今でも当時の車両を維持しつつ、トライアルのイベントに参加している愛好家もいます。 当時の販売価格は、「TLR200」(1983年型)が28万9000円、「TLM200R」(1985年)は32万9000円でした。 ■ホンダ「TLR200」(1983年型)主要諸元 エンジン種類:空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 総排気量:194cc 最高出力:12PS/6500rpm 最大トルク:1.6kg-m/4000rpm 始動方式:キック 全長×全幅×全高:2080×825×1105mm シート高:780mm 車両重量:97kg 燃料タンク容量:6.5L タイヤサイズ(F):2.75-21-4PR タイヤサイズ(R):4.00-18-4PR フレーム形式:ダイヤモンド ■ホンダ「TLM200R」(1985年型)主要諸元 エンジン種類:空冷2ストローク単気筒 総排気量:193cc 最高出力:13PS/5500rpm 最大トルク:1.9kg-m/4000rpm 始動方式:キック 全長×全幅×全高:2010×820×1075mm シート高:770mm 車両重量:92kg 燃料タンク容量:6L タイヤサイズ(F):2.75-21-4PR タイヤサイズ(R):4.00-18-4PR フレーム形式:ダイヤモンド 【取材協力】 ホンダコレクションホール(栃木県/モビリティリゾートもてぎ内) ※2023年12月以前に撮影
柴田直行