[MOM1012]鹿屋体育大GK野知滉平(4年)_静学の同期を追って選んだ九州の地、華々しい集大成へ「チームを救うセーブを」
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [12.14 インカレ決勝ラウンド第1節 明治大 0-0 鹿屋体育大 ひたちなか陸上] 【写真】「美しすぎ」「めっちゃ可愛い」柴崎岳の妻・真野恵里菜さんがプライベートショット披露 前回大会王者、そして今季の関東大学リーグ無敗王者をシャットアウトした。鹿屋体育大のGK野知滉平(4年=静岡学園高)はサッカー人生最後の大会になる覚悟を持ち、第73回全日本大学サッカー選手権(インカレ)決勝ラウンドの戦いを始めた。 鹿屋体育大は初戦で難敵の明治大と対戦した。ボールを握られながらも簡単には前線にボールを繋がせない組織的な守備で相手を苦しめると、ピンチのシーンでは「こういった試合で1失点するかしないかはすごく大きな鍵になる」と集中力を保った野知が好反応でゴールを死守。前半41分に相手が巧みなバイシクルシュートを放った場面や後半44分にゴール前でダイビングヘッドシュートを許した場面でチームを救い、勝ち点1を手にした。 強豪校との対戦ゆえにチームの士気も上がっていたという中、鹿屋体育大は普段のパスサッカーではなく「縦に早くをモットーに」臨んだという。「今までのスタイルでやっていたらまた違った結果になったのかなと思います」と野知。「相手が出てこなかったらしっかり保持してという話もあったんですけど、そこはピッチの中で選手が判断して90分間やり続けた」と手応えを感じる一戦になった。 インカレで目指すのは高校2年生以来の日本一。野知とともに静岡学園高から鹿屋体育大に進んだMF渡邉怜歩(4年=静岡学園高/熊本内定)はキャプテンを務めている。野知にとって渡邉は「すごい努力家で人一倍ボールを触る。彼の技術の高さというのもそういったところからの積み上げだと思っている」とリスペクトする存在であり、「自分も彼に負けないように4年間切磋琢磨してきた仲」。鹿屋体育大への進学を決めた経緯も、渡邉が鹿屋体育大に進むことを知って同大に興味を持ち、渡邉を通じてコンタクトを取ったという流れだという。 そうして選んだ鹿屋体育大は選手主体をコンセプトとしており、この明治大戦でもそのスタイルが結果に繋がった。「すごく考えてサッカーをしたり、仲間同士コミュニケーションを取ることが成長できた」という4年間の集大成を迎えるにあたり、野知は「良い意味で上下関係がない。みんなのびのびとプレーできる」と信頼しあう仲間とともに頂点を目指す構えだ。 野知にとってはインカレがサッカー人生最後の舞台になる可能性がある。すでに一般企業からの内定を貰っており、そのまま就職する場合は社会人リーグなどでサッカーを続けることは考えていない。もっとも「この大会で活躍してサッカーを続けるという選択肢が増えれば」と土壇場でのプロ入りも意識するところ。華々しいラストを飾るべく、野知は「チームを救うセーブをして勝利を導きたい」と意気込んだ。