鹿児島県内の工業系の高校生が結集! 日頃の成果競う白熱の戦い
鹿児島県内の工業高校などに通う生徒らによる大規模な学習発表大会が11月8日に開かれた。研究発表や作品展示など多岐にわたる内容で、中でも「マイコンカー」や自作ロボットによる戦いは白熱の展開となった。
鹿児島・姶良市の県立加治木工業高校。今回で33回目となる「工業クラブ連盟生徒発表大会」には鹿児島県内20校から約900人の高校生が集結した。 マイコンカーラリー競技では自作の「マイコンカー」がコースを2周するタイムが競われた。マイコンカーとは、入力されたプログラムに基づき、設定されたコース上の白線を読み取って自走するもの。コースにはカーブも多く、中には直角に曲がらなければならない箇所もある。開催校・加治木工業高校から参加の鵜木朔哉さんのマシンはカーブをうまく曲がりきれず、コースアウトしてしまった。しかし制限時間内であれば何度でもチャレンジできるため、鵜木さんはすぐにプログラミングを修正した。
「コースを読む時のタイヤのブレーキを大きめにしている」という鵜木さん。2度目の挑戦で先ほどミスした場所は乗り越えたものの、緩い右カーブを曲がりきれずまたしてもコースアウト。その間にマシンを完走させた生徒もちらほら現れていた。そして鵜木さんはさらなる修正を加えて3度目のトライ。無事にゴールした。
ロボット競技では、リモコンで操作するロボットが様々なアイテムを指定の場所まで制限時間内に運ぶと、運んだアイテムに応じた得点が獲得できる。同時に別の自走式ロボットが障害物のある坂を上り下りし、この2つのロボットの合計得点が競われる。
全国大会で8位に入賞した隼人工業高校は周囲が注目する中、リモコン型ロボットですべてのアイテムを運んで満点を獲得し見事優勝! しかし、自走式のロボットではミスが出てしまった。隼人工業高校ものづくり部・松英音さんは「全国大会の決勝でも同じようなミスが起きてしまった。改善はしたが、イチかバチかのところでできなかった。来年に向けまたリベンジしたい」と、優勝しながらも悔しさをにじませていた。
大会ではほかに、関数電卓を使用し三角関数の演算などを行う「計算技術競技」や、OB、現役高校生による発表もあった。運営にあたった加治木工業・日笠山圭一教諭によると、新型コロナの影響で一部リモートでの開催が続き、今回は2019年以来の完全リアル開催だったという。 ものづくりに青春を捧げる鹿児島の生徒たちの“アツい”探究は、これからも続く。
鹿児島テレビ