<渡辺大知>同じ日に亡くなっている行成と道長 巡り合わせに「ドキッと」 一条天皇とは「ビジネス」と割り切れず苦悩
「やっぱり人って(過ごした)時間じゃなくて距離なんだなと思います。最初、一条天皇に会ったときは単純に美しい人、と思っていましたけど、近くにいるようになってから、一条天皇が行成にだけ愚痴も言えるし弱音を吐けるというのもあって、それを単なるワガママにしない、自分だけは汲み取ってあげたいと思えて、行成もそれを誇りに感じていたと思っています」
やがて一条天皇と道長との間で板挟みとなり、苦しむことになる行成だが、渡辺さんは「たぶんビジネスになりきれなかった」と推測する。
「行成が『これはビジネスだ』と思って割り切ることができていれば、こんなにも苦労しなかったと思うんです。結構、情、人間の部分で向き合ってしまったから、いろいろな板挟みにあって、苦しんでいったのかなって感じています」