琵琶湖に浮かぶ公園の大型遊具、老朽化で1年以上使用できず…「新たな目玉」導入へ滋賀県がCF
琵琶湖に浮かぶ、滋賀県立の矢橋帰帆島公園(草津市)にある一部の大型遊具が老朽化のため、昨年9月から使用中止の状態が続いている。年間約45万人の親子連れらが訪れるなど県民に親しまれており、県は新たな目玉となる遊具を導入する計画で、16日からはふるさと納税型のクラウドファンディング(CF)を始めた。(林華代) 【写真】琵琶湖に浮かぶ矢橋帰帆島公園の全景
「使用禁止」――。ロープを伝って斜面を登る「ロープクライム」や、約40メートルの長さを誇る「ローラーすべり台」など6種類の大型遊具には、使用中止を知らせる紙が貼られている。
2018年の都市公園法で遊具の定期点検が義務づけられたのを受け、県は昨年8~10月、都市公園ではないものの、矢橋帰帆島公園で点検を実施。その結果、同法の基準に満たないことが判明した。
同公園は、1983年に開園した下水処理施設用地を有効活用した公園で、500台分の駐車場があり、近江八景にちなんだ複合遊具やロープジャングルジムが無料で遊べる。また、有料のテニスコートや「おもしろ自転車」、多目的グラウンドもある。
県は、2027年度までの4年間で約2億円かけて新たな大型遊具を整備する計画で、今年度は新しい遊具を導入するための設計に伴う予算を確保している。CFの目標額は50万円で、費用の一部を賄うとともに、計画に関心を持ってもらうのが狙いという。
ふるさと納税型で住民税などが控除されるほか、県民でももらえるリターン品を企画。公園がある矢橋帰帆島は、下水処理施設にちなんだ公園のため、県琵琶湖流域下水道のマンホール蓋の柄をデザインした、県職員手作りの缶バッジ(全5種類)や、普段入れない場所も見られる下水処理施設見学を用意した。
県は、来秋に県内で開催される国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会までに一部遊具の利用を始めたい意向で、新遊具の案がまとまれば、県民に意見を募る方針。県下水道課の担当者は「琵琶湖に浮かぶ公園は珍しく、世代を超えて愛されている。多くの方に今後も親しんでもらえたら」と話している。
CFの期限は来年1月末まで。問い合わせは県下水道課(077・528・4211)。