ソフトバンク和田毅 引退試合の打診を固辞したワケ プロ22年間に「やり残したことのない野球人生」
ソフトバンクの和田毅投手が5日、引退会見を行い、球団から打診された引退試合を固辞した理由を語りました。 プロ生活22年。日米通算165勝を記録した43歳は「振り返っても悔いのないといいますか、やり残したことのない野球人生」と振り返ります。 球団からは引退試合の打診があったと話す和田投手。しかし、「引退試合とか報告して、自分で言うのも変なんですけれど、“和田さんのために”とか“和田のために日本一なろう”とか、そういう空気にはしたくなかった」と固辞したといいます。 続けて、「自分もほとんど今年は貢献できていませんし、優勝はまぎれもなくチーム全員の力ですし、みんなの力、ファンの声援あって優勝だと思う。その中に私情が絡んではいけないと思った。自分のためにという空気だけはやってはいけないなと、みんなの力で勝ち取った優勝なので、みんなの力でCS、日本シリーズを戦ってほしいって気持ちだった」と理由を話しました。 またその考え方についても説明。「ファンあってのプロ野球ですし、1人で優勝できるものではない。やっぱりみんなの力が集まって同じ方向を向いて勝ち得ていくものと大事にしていた。チームあっての自分だとずっと戦っていましたし、それを気づかせてくれたのは城島さんに怒られたとき。怒られて、教わってから、ずっとそういう気持ちで。それが22年続けられたのはよかった」と、かつてともにプレーした先輩・城島健司さん言われたことだと明かしました。 またファンには「日本一、世界一のファンだと思っています。2018年ケガで1年半も投げられなかったんですけれど、2019年マウンドに上がったときに、すごい拍手をいただいて、これだけのファンが待っていたんだと思うとすごくうれしい」と思いを口にします。続けて「本当にもしかしたら引退試合をしなかったことが裏切り行為になっちゃうのかもしれないですけれど、自分の22年やったプライドで考慮してほしいかなと思います」と話しました。