『Eye Love You』盛り上がりの立役者・中川大志が「恋の当て馬役」で大ブレイクの予感!
火10ドラマ『Eye Love You』(TBS系)がじわじわと面白くなってきた。 【写真】すごい……! 「セクシーすぎ!」二階堂ふみ・股下あらわな美脚ショット 物語の主軸になるのが、チョコレート会社社長・本宮侑里(二階堂ふみ・29)と、韓国人留学生のユン・テオ(チェ・ジョンヒョプ・30)による、恋の物語。年齢差、言葉の壁、侑里の抱えた過去などを超えて、二人が結ばれるのかどうかがカギになる。 第5話からは”恋の当て馬ポジション”に君臨する花岡彰人(中川大志・25)に、ついにスポットがあたった。侑里とは大学時代からの友人関係で、共に会社を立ち上げた同志。実は学生時代から侑里への想いをずっと隠していた。 今回、フォーカスを当てたいのは“恋の当て馬”役について。今まで数々の俳優たちがこの役どころで、視聴者の心をざわつかせてきた。今、このポジションに最も相応しいのが中川大志の演技であると、声を大にして言いたい。 ◆恋だらけの「火10」ドラマに欠かせないポジション 『Eye Love You』が放送されている毎週火曜22時の放送枠は「火10」と呼ばれている。ここ数年、“胸キュンラブストーリードラマ”が立て続けに放送中だ。 放送時間のイメージを示すかのように、放送された作品の多くは、恋の文字が使われている。’20年は『恋はつづくよどこまでも』、『おカネの切れ目が恋のはじまり』、『この恋あたためますか』。’21年は『オー!マイ・ボス!恋は別冊で(以下、ボス恋略)』、『着飾る恋には理由があって』。’22年は『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』。今年の春クールは、生見愛瑠がプライム帯初主演を飾る『誰が私と恋をした?』が予定されている。 たとえ恋とタイトルにつかなくても『Eye Love You』のように、「火10」にはラブロマンスが宿る。ここで欠かせない役どころといえば、恋の当て馬役。恋する主役の二人のどちらかを好きになり、当て馬がアプローチを重ねるたびに、二人の恋に火がついてしまうという切ないポジションでもある。 恋の当て馬役は最終的には独りで終わる。ただ、ドラマが終わると幸せそうなカップルの二人よりも、余韻の残る役であることが多い。思い返すとトレンディドラマ時代は、主演の二人の動向に視聴者は一喜一憂していた。それが今や、その脇にスタンバイする役にスポットライトが当たるとは、予想しなかった時代の変化だ。切なさを感じさせる当て馬の演技に、つい応援したくなってしまうのかもしれない。 ◆恋の当て馬役トップの間宮祥太朗を抜いたのは? ここ数年間で恋の当て馬役が印象に残った俳優は2人いる。まずは『着飾る恋には理由があって』に出演した向井理(42)。ヒロイン・真柴くるみ(川口春奈・29)の元上司・葉山祥吾役。元々、くるみが思いを寄せていた相手だったのに、次第に立場は逆転。向井理が恋の当て馬というのは贅沢すぎると、放送から3年経過した今でもドラマファンの間では伝説として色褪せずにいる。 次は間宮祥太朗(30)だ。『ボス恋』でヒロイン・鈴木奈未(上白石萌音・26)へ思いを寄せる職場(雑誌編集部)の先輩・中沢涼太を演じた。うっかり二人で同じ部屋に泊まるかもしれないという、ドラマ定番のシチュエーションになった際、 「もしお前が俺の彼女だったら、俺はお前が他の男と泊まんのは嫌だ」 と、自分の気持ちを押し殺して気遣いを見せるシーンがあった。これには私も含めて女性視聴者が「中沢先輩!」と悶絶。「他の宿を探す」と姿を消した中沢は、奈未がなくしたブレスレットを一晩中探すという最上級の優しさを見せた。 個人的に恋の当て馬役といえば間宮以外考えられなくなる。そこへ大きな躍進を遂げてきたのが、中川大志だ。競馬の実況中継でいえばダークホースの登場に「おお~っと、レースがわからなくなってきた!」。 ◆6年ぶりの「火10」恋の当て馬役に再君臨! 中川は以前も当て馬役として、見事な疾走ぶりを見せている。’18年『花のち晴れ~花男 Next Season~』での馳天馬役は「パーフェクトな男子高校生」だった。実家はすこぶる太く、本人は容姿端麗、成績優秀な生徒会長。 当時は『花より男子』(’05年)の続編だということで、F1層(20~24歳の女性)に加えておばさん層もドラマの展開に盛り上がった。江戸川音(杉咲花・26)をめぐる恋の接戦。天然ポンコツ男子の神楽木晴(平野紫耀・27)派か、天馬派かと放送回を追うごとに高まる視聴者のボルテージ! ドラマ中盤、馳天馬が優勢になるシーンもあった。が、たった一回だけ音よりも後輩を信じてしまった事件が仇となり、恋の敗者となってしまう。そして、彼のおかげで音と神楽木の思いはより深まっていった。なんと悲しい、恋の昇華よ……。 あれから6年の時を経て、中川は再び恋のレースに参戦した。侑里の、相手の心の声が聞こえる“テレパス”によって、花岡彰人の大学時代から続く片思いがバレてしまった。そんなことになっているとはつゆ知らず、花岡は自分の気持ちを必死で押し殺して、侑里とテオの恋を応援する。 「俺はただ二人にうまくいってほしいだけなのに」 と、寝言でぼやく花岡。これは今までにない、ひたすら我慢を続けるパターンの当て馬役なのか。それとも思いはどこかで爆発するのか。今夜の『Eye Love You』、恋のレースでどんな疾走ぶりが見られるのか楽しみだ。 取材・文:小林久乃 エッセイ、コラムの執筆、編集、ライター、プロモーション業など。著書に『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』(KKベストセラーズ)、『45センチの距離感 つながる機能が増えた世の中の人間関係について』(WAVE出版)、『ベスト・オブ・平成ドラマ!』(青春出版社)がある。静岡県浜松市出身。X(旧Twitter):@hisano_k
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