タイトリストのニューウェッジ「ボーケイSM10」を最速試打! 構えやすく、スピン性能が向上
また、54~62度のウェッジについては、いままでは構えた顔がグラインドによって微妙に異なっていましたが、『SM10』から同じ“顔”になっています。その結果、いままでは、グラインドは好きだけど、構えたときのイメージがでない、と選べなかったクラブでもグラインドの好みだけで選べるようになりました。『SM6』から採用されている“プログレッシブCG”という重心設計も踏襲されており、立っているロフト角の重心は低く、寝ているロフト角の重心は高く設計することで、ロフトなりの打点に重心位置を合わせたことでスピン量が一定しコントロール性を高めています。さらに、『SM8』のときに高評価だった“フォワードCG”を採用。インパクト時のヘッド挙動が安定し、さらに少し低めの弾道イメージが出しやすくなったといいます。 番手別重心設計は以前から採用されている設計手法ですが、特に56・58・60度のロフトではトップラインを厚くし、重心位置を高めに設定することで打点は重心よりも下になりスピン量を増やし低い弾道を生む効果が実感できます。
46~52度までのロフト角には短めのホーゼルとコンパクトな顔、そして真っすぐなリーディングエッジを採用。アイアンの流れで打ちやすくなったのも『SM10』の特徴です。また、重心位置を0.5~0.75ミリほど、ヒール寄りからトウ寄りに移動しており、これはツアープレーヤーがこの番手ではドローバイアスを必要としていないことから、この設定が生まれました。 このセンターに寄せた重心位置は、ある程度フルショットに近い距離を打つことが多い46~52度のロフトでつかまり過ぎることを防ぎ、方向性を高めています。 さらに、フェース面にも工夫が施されており、“TX9グルーブ”という溝は、インパクトエリアに熱処理を施すことで耐久性が2倍になり、またロフト角によって溝の形状が異なり、46~54度では深くて狭く、56~62度では浅くて広くなっています。 最近のタイトリストの特にツアーモデルの新製品は、ある意味大きく変えすぎないことで新製品に移行しやすくなっていると感じます。それでいて進化を感じられる点は、ツアーからのフィードバックを元に製品化するという好循環の表れでしょう。 バンカーショットだけでなく、その短さゆえダウンブローになりやすいウェッジのフェース面は痛みやすいので消耗品と考えるべきでしょう。スコアメイクに直結するスコアリングクラブとしてアップデートしてみてはいかがでしょうか。
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