ライバルの衝撃弾に「やっぱ凄いな」。日章学園の仙台内定MF南創太はより多くボールに触れ、“爆発的なプレー”も増やす
[11.2 選手権宮崎県予選決勝 日章学園高 5-0 宮崎一高 いちご宮崎新富サッカー場] 【写真】ジダンとフィーゴに“削られる”日本人に再脚光「すげえ構図」「2人がかりで止めようとしてる」 仙台内定のレフティが、選手権、Jリーグより多く強みを出すこと、爆発的なプレーをすることを誓った。日章学園高MF南創太(3年=ブルーウイングFC U-15出身)は、後半14分に左足CKでMF吉崎太珠(1年)の先制点をアシスト。また、前半から縦へのドリブルがチームの攻めどころになっていた。 南はカットインからの左足シュートを得意の形としている。だがこの日は、強風でチームがCK、スローインの数を増やす戦い方を選択。その中で南は右サイドに張って縦突破を繰り返し、セットプレーの数を増やしていた。 U-18日本代表、仙台内定の南に対し、宮崎一高は人数を掛けて対応してきていた。その中で、一週間取り組んでいたというボールに寄ってからDFの裏を取るような動きも。2人目を抜き切れないシーンがあったものの、1対1では止まらず、時にゴール前へ切れ込んでシュートを放った。鋭いドリブルを連発。サウサンプトン内定FW高岡伶颯(3年)とともに相手の脅威になり続け、ゴール裏の応援団を沸かせていた。 原啓太監督はチームの戦術を徹底することことによって、南にやり辛さがあったことを考慮。その上で、「左利きで彼が縦を割れるっていうのがやっぱりJリーグでも評価されてるとこなので。あとは最後の精度を上げれば多分、一皮剥けたもっといい選手になると思うし、(今日も)相手は南に対してやっぱり嫌だったと思うんで、後半なんかやっぱり違いを見せてくれたので、良かったなと思っています」と評価していた。 だが、本人は満足はしていない。「(流れの)プレー中のアシストだったりっていうのがやっぱつかないといけないし、カットインも、やっぱシュートを決めれるとこもあったんで、まだまだ優勝したのは一安心として満足してはいけない」。ライバルの高岡は3人抜きの衝撃ゴールを含む2発。その凄さを目の当たりにし、より爆発的なプレーを増やすことを誓っていた。 「最後、やっぱ(高岡)伶颯に持っていかれた。毎回なんですけど、悔しいのもありつつ、『やっぱ凄いな』って。目立ちたいってわけじゃないんですけど、今日も2点決めましたし、前半は伶颯も今までよりかは全然良くなかった中で、後半立て直せるメンタリティーとかはほんと素晴らしいと思いますし。自分も程よい感じでずっと乗ってただけで、やっぱその爆発的なプレーっていうのは本当に限られた数しか見せられなかったんで、安定してそういうことができるようにやっていきたい」 全国大会で2、3人のマークに付かれていても剥がせるように、「自分の得意なドリブルっていうのはもっと磨き上げないといけない」。2、3か月後にはプロとして新たなサッカー人生がスタート。加減速を活かしたドリブルは高校、プロの中でも通用する自信がある。武器を高い位置で表現できれば、ゴール、アシストの数も増加できるという考え。それだけに、状況に応じてポジショニングや動きを変えながらボールを引き出す回数を増やすことも目標に掲げていた。 「プロに行ったら厳しい世界っていうのは自分もみんなからも言われるし、分かっている。それが分かった上で、やっぱ高校の中では別格っていうのを見せないといけないと思うんで。正直、ドリブルだけだったら通用すると思っているので、そのドリブルに持っていくまでに、(課題の)オフ・ザ・ボールだったり、ボールにどう触れれるかっていうので研究して、自分で試合を振り返ったりしていきたいです」。日本代表MF三笘薫らの動画をチェックし、国際経験豊富な高岡にも話を聞きながらレベルアップ。そして、選手権やJリーグ1年目から結果を残す。