【橋下徹氏に聞く!】維新が『大阪で全勝』の背景 有権者が“大阪維新と混同”?「大阪の政策で維新の国会議員がやったことは何もない」
10月27日に投開票が行われた衆議院選挙で、大阪では19ある小選挙区すべてで日本維新の会が勝利しました。この背景について橋下徹氏は「有権者が大阪維新と国会議員の維新を混同していると思う」と話します。また、維新の国会議員について「古いタイプの集団から脱皮しないことには維新はもたない」とし、今のスタイルを変えるべきと指摘しました。 【画像で見る】際立つ維新の“大阪集中”小選挙区の結果(比例復活除く) 大阪以外で維新が当選した小選挙区
「自公過半数割れの“最大の貢献者”は維新」
―――大阪には選挙区が全部で19ありますが、そのすべてで日本維新の会が勝利しました。この大阪での戦いぶりを橋下さんはどう評価しますか? 「まず、大阪の有権者は、大阪維新と“国会議員の維新”を混同していると思うんですよ。賛否あるけれども、大阪では維新の知事・市長、維新の府議会議員や市議会議員ら地方議員が様々な政策を実行しています。そのことを有権者は体感をしてくれて、自民党よりもマシかなっていう判断をしてくれたとは思うんですが、これ、国会議員がやったことは何一つないんですよ、大阪での政策は。国会議員は何にもやってない、この大阪の政策については。ただ、大阪に住んでる人は、吉村知事や横山市長、維新が教育の無償化やってる、給食費も無償にしてくれてる、いろんなことやってくれてる…『だから維新』ってなって、国会議員にも(票を)入れたんだけれども、やっぱり一歩大阪から外に出ると、別に維新の国会議員は何にもやってないから『なんで維新なの?』ってことになる。だから全国的に見ると、維新は1人負け、ボロ負け。160人も候補者を立てていて、地方の維新の候補者の得票率は今回、3ポイントとか4ポイント」 「そして今回、自公が過半数割れになったでしょ?これの最大の“貢献者”は維新なんです。なぜかというと、維新がボロ負けしたもんだから、野党票が地方では割れずに全部立憲に行ったわけ。維新が多少頑張っちゃうと、立憲と維新で票が割れてしまって自民党が漁夫の利になるんだけども、維新がボロ負けしたもんだから、立憲の議員が当選して自公過半数割れになった。大阪を見てみると、確かにすごい勢いです。でもこれは、国会議員の活動と大阪維新の活動をどうも混同しちゃって、大阪の人たちは『維新!維新!』って入れてくれた結果だと僕は見てます」