【橋下徹氏に聞く!】維新が『大阪で全勝』の背景 有権者が“大阪維新と混同”?「大阪の政策で維新の国会議員がやったことは何もない」
「国会議員の維新の馬場(伸幸)代表は、僕から見れば、維新の中でも一番古いタイプの政治家。昔ながらの自民党の政治をやりたいから、自民党の幹部とか立憲民主党の幹部たちと飲み食いしながら何かいろいろ話を求められて、みたいなことがものすごく大好きな人。馬場さんが地方に出て『大阪の改革を全国に』って言うが、馬場さんは大阪の改革をやったことないからね。厳しく言えばそう。僕は何が言いたいかというと、馬場さんに変わってもらわなきゃいけない。馬場さんが古いタイプの政治家のまま『大阪の改革を全国に』って言ったって、誰にも響かないからもう。『あなたたちがやってるわけじゃないでしょ』と。しかも馬場さんたちは政策活動費という年間6000万円のお金、これを飲み食いに使って領収書を出さないの。僕は『公開しなさい』って言ってるが、馬場さんたち中心メンバーは全然出さないの。『改革でお金を生み出す』って言うんだけど、『いや馬場さん、それやってんの俺らやんか』と。僕が大阪府知事のときには、飲み食いのお金、領収書、これを隠しますなんてことやりませんでした。そんなことをやったら役人も動かない。府民・市民も改革に応じてくれない。根本的に今の国会議員の維新が、ちょっと改革ということを全くわからない人たちがやってることで、維新が全国的には衰退していってしまったというのがある」
「昔ながらの“永田町文化”を引きずった政治をやめてほしい」
―――日本維新の会の獲得議席全体で見ますと、公示前43だった議席が今回38。-5議席となりました。これがどう判断されるかというところですね。大阪以外の小選挙区で勝ったのは、福岡・広島・京都・滋賀の4議席。これを詳しく見てみると、まず、福岡11区・村上智信さんは、裏金問題で処分を受けた自民党・武田良太さんに勝利。そして広島4区・空本誠喜さんは、以前に「政治とカネ」問題で大臣を辞任した自民党・寺田稔さんに勝利。京都2区・前原誠司さん、滋賀1区・斎藤アレックスさんは、2人とも元「教育無償化を実現する会」のメンバーです。 「村上さんと空本さんは、よく勝ったと思います。自民党の武田さんって強い人だからよく勝ったとは思いますけど、こういう事情(裏金問題)もある。維新だけじゃなくて、立憲民主党も国民民主党も、国会議員に言いたいのは、昔ながらの“永田町文化”を引きずった政治をやめてほしいと。僕はね『飲み食い政治はやめるべきだ』と維新にかなり厳しく批判したときに、馬場さんたちは『東京では飲み食いが必要なんだ』っていうことを言ってたらしいです。それが永田町文化につかっていると思う。ペットボトルを片手に政策議論をする、そういう野党にならないと、国民から絶対そっぽ向かれると思うから、馬場さんたち執行部は大いに反省してもらって」