トヨタの佐藤恒治社長、新たな不正発覚に「調査前提や結果の理解に考えの甘さ」 今後の生産への影響はなし
国土交通省からの是正命令を受けたトヨタ自動車の佐藤恒治社長は事態を謝罪し、「速やかに再発防止策を取りまとめ、正しい認証業務に取り組める基盤作りをする」と話した。 トヨタが追加発表した不正行為と対象車種の一覧 佐藤社長は一連の認証不正について、認証業務が現場主導で経営陣が課題を把握しきれていなかったこと、また試験結果を整理して確認するための管理体制に不足があったことの2つを背景として挙げた。また、5日時点では新たな不正はなかったとしながら、国交省から指摘を受けたことについて、海外認証事案に対して「調査の前提や結果の理解に考えの甘さがあった。データの処理の仕方や細部を見た時に考え方にズレが生まれた」と話し、隠蔽の意図は否定した。 すでに6月3日に公表した7車種の不正を受けて再発防止を進める中での事態発覚となった。これに対して佐藤社長は「人の価値観や風土に対して絶対的なものを作れるか、可能な限り努力を続けることしかない」と述べた。 同社は6月から出荷を停止している「ヤリスクロス」などは9月初旬から、新たに不正が発覚した「ノア/ヴォクシー」については基準に適合していると確認できていることから、「可及的速やかに生産を再開する方向で準備をする」方針。今後の生産への影響については否定した。