アメリカの大富豪はたくさんの自動車を所有している。

アメリカに在住するミリオネアは、ここ数年で増加している。 WSJによると、資産が100万ドル以上の家庭は1600万世帯だという。 【全画像をみる】アメリカの典型的な「ミリオネア」って、どんな人たち？ 約1600万世帯の内訳 FRBの2022年消費者家計調査を使って、さらに米国のミリオネアの個人特性を調査した。 ミリオネア（百万長者）になりたい人は？ と聞かれれば、多くのアメリカ人が手を上げるだろう。だが、こうしたひと握りの人たちは、白人、高齢者、大卒の人かもしれない。 ミリオネアはテキサス州オースティン、フロリダ州マイアミ、アリゾナ州スコットデールといった都市に押し寄せている。またパンデミックを経て、低所得者層がニューヨークを離れた後、同市に舞い戻るケースも増えている。 だが、こうしたミリオネアはどういった人たちなのか？ ミリオネアの数は多く、ここ数年で増加している。ウォールストリート・ジャーナル（The Wall Street Journal）によると、資産が100万ドル（約1億5000万円、1ドル=150円換算：以下同）以上の家庭は1600万世帯だという。米連邦準備理事会（FRB）の2022年消費者家計調査を使って、さらに米国のミリオネアの個人特性を調査した。 驚きはないかもしれないが、純資産が100万ドル以上のミリオネアには高齢者が多い。55歳以上が圧倒的多数を占めており、35歳未満はわずか2.4%だ。1946～1964年に生まれたベビーブーマー世代と、1965～1980年に生まれたX世代の後半が中心で、ミリオネアの4分の1以上が55～64歳だ。 ミリオネアは最低でも大学程度の学歴を持つことが多く、うち4分の3は大学を卒業している。高校やGED（日本の高等学校卒業程度認定試験に相当するもの）を修了していない人は1%にも満たない。 また、中等教育後の資格を有している人も多い。Business Insiderの分析によると、ミリオネアの約21%が修士号、17%弱が博士号または専門職学位を持つ。 さらに、ミリオネアの大半に当たる約86%は白人であり、これもまた米国における富の人種間格差を示すもうひとつの事例だ。だが、これはミリオネアに限ったことではない。FRBによると、典型的な白人家庭の資産額は、一般的な黒人家庭の6倍、ヒスパニック家庭の5倍ほどだ。 加えて、ミリオネアは持ち家比率も圧倒的に多く、約95%が自宅を所有している。持ち家の平均価値は98万2938ドル（約1億4744万円）であり、特に自宅の値上がりを享受してきた高齢者には不動産富裕層が多いことを示している。 同様に、ミリオネアの47%は平均して94万9248ドル（約1億4238万円）の株式を保有する。また、35％が株式投資信託を保有しており、その時価は平均すると99万6663ドル（約1億4949万円）だ。さらに、退職後の資金も潤沢に貯め込んでおり、個人退職口座またはキーオプラン（自営業の人のための退職基金）の平均額は45万2491ドル（約6787万円）だ。 アメリカの富裕層がどうやって富を形成し保有しているかを考えると、納得がいくだろう。超富裕層は資産を株式市場につぎ込み、株や不動産に投資しているのだ。米国富裕層への課税引き上げを目論んでいる政治家が問題に挙げているのがこの資産構成だ。 また、ミリオネアの3分の1以上が、事業を積極的に経営しているか、役員や投資家に名を連ねている。これら企業価値の平均は330万4674ドル（約4.9億円）だ。積極的に経営している企業価値の平均は278万4236ドル（約4億1763万円）であり、積極的ではないが経営に参画する企業の価値は52万438ドル（約7806万円）である。 加えて、ミリオネアは皆さんが想像されているようなモノにも惜しげもなく金を使う。約94%が車を所有しており、4割近くが2台、約18%は3台持っている。また、外食にも家での食事にも大枚をはたく。平均すると年間の外食費は5286ドル（約79万円）だ。またフードデリバリーにも平均548ドル（約8万2200円）ほど支出している。 とはいえ、多くのアメリカ人と同じく、ミリオネアは食料品にも年間平均9904ドル（約149万円）と多く支出している。