「病院の前でヤッてくれ」と頼む情けないヤクザも…“指落としの名人”だった女ヤクザが明かす「ダサいヤクザ・スゴいヤクザ」
西村 私自身がそうではありますが、指が1本だけない人を見ると、「ヤクザだからって、かっこつけて詰めてみただけじゃないかな?」とは感じます。かといって、あまりたくさん指がないと、「こいつ、どれだけ下手打ったんだ」とも思うし、指がなければないほど良いってもんでもない。両方の小指がないくらいが一番ヤクザらしくてちょうどいいんじゃないですかね。
意外と肝が小さい男ヤクザ、肝がすわった男ヤクザ
――そういうものなんですねぇ……。まこさんは、“指落としの名人”として、ほかの組員から指詰めの手伝いを頼まれていたと聞きました。 西村 少なくとも5本くらいは落としたかな。この家でも落としたことありますよ。木のまな板を下に敷いて、指の関節のところに包丁を乗せて、ブロックで上から叩くんです。ためらわず一気にドカンといくのがコツですね。指詰めを頼んできた相手の中には、普段いばっているくせに「すぐ病院に行けるように、病院の前の公園でやってくれ」なんて言うやつもいました。あるヤクザの幹部は「もったいないから、もうちょっと上にしてくれ」なんて注文つけてきて、ケチんじゃねーよって(笑)。 ――土壇場で人間の本性が出ますね。それに比べたら、ひとりで完遂したまこさんは立派です。 西村 いやいや、もっとすごい人がいます。「ノコギリでゴリゴリやって落とした」とか「噛みちぎった」とか聞くと、上には上がいるもんだなと思いますよ。 美しすぎてヤクザ時代の呼び名は「タカラヅカ」…日本初の女ヤクザが明かした「ヤクザの恋愛事情」 へ続く
原田イチボ@HEW