「スパルタ気味」が成功の秘けつ!「100均観葉」を迎えたら、すぐに水やりはしない
気軽に植物を暮らしに取り込もうと、室内で植物を育てたいという園芸ファンが多くなりました。『趣味の園芸』4月号からスタートした新連載「インドア栽培 AtoZ」では、熱帯植物栽培家の杉山拓巳さんが、1年間、さまざまな植物を室内で育てるためのテクニックをお伝えしていきます。 インドア栽培の入門は、100均の観葉植物から。育てやすく、1年でぐーんと大きくなります! 自分好みの姿に仕立てる楽しみもあります。 4月号で紹介した「100均観葉」を元気に育てる鉄則から、1つをご紹介します。
鉄則1.すぐに水やりはしない
入手した株は、短期間に生産地から小売店、自宅と激しい環境変化に耐えて、疲れている。まずは新しい環境に慣らすことが大事。活動の弱った株への大量の水やりは、かえって根を傷める原因に。いったん枯渇させて、株が水を求めるまで待つ。 【どうやって枯渇を見極める?】 入手した日から葉の状態をスマホなどで撮影し、見比べよう。表情の変化に気づけば、あとの水やりにも役立つ。
【葉が巻き始めたら、水やり】 水が枯渇すると、鉢が軽くなり、葉が内側に巻き始める。株が水を欲しがっているサイン。鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やり。
【最初の水やり後、2週間ほど密閉】 透明な密閉容器などに入れ、日のさし込む明るい室内に置く。鉢土が乾いたら水道水で水やり。2週間したら、取り出して室内の置きたい場所へ。
初めての栽培で失敗しやすいのが、苗を迎えてからの2週間。手をかけすぎてダメにしてしまうことも......。水やりも植え替えも、最初はガマンだ! 杉山拓巳(すぎやま・たくみ) 熱帯植物栽培家 愛知県で熱帯植物の生産を行う。ビカクシダをはじめ、ティランジアやアンスリウム、ホヤなどに造詣が深く、育種も手がける。SNSで栽培に関する情報を発信中。著書に『観葉植物 パーフェクトブック』『12か月栽培ナビNEO ビカクシダ』(NHK出版)など。 ●『趣味の園芸』2024年4月号 新連載「インドア栽培 AtoZ」第1回より