「蓮舫氏の演説に突撃」して周囲を恫喝…「都知事選に出馬する」という男性が語った「出馬理由」とは
6月9日、JR阿佐ヶ谷駅前で都知事選に出馬を表明している蓮舫氏の演説中に、マイクを握った男性が蓮舫氏の名前を叫びながら駆け寄ったことで、駅前の聴衆に緊張が走った。 【貴重写真】す、すごい…! 若かったころの蓮舫氏の"ハイレグ水着"写真 突然叫びだした男性に対し、聴衆から「黙れよ。聞こえないだろ」と怒声があがるも、男性はマイクを握り続けたのだ。立憲民主党所属の都議やスタッフが男性を取り囲むと、 「邪魔するなよ」 と、壁となって立ちふさがる都議の肩を男性が右手で押し、押された都議の「暴行だ。警察を呼んで」の声に反応して駅前の警官が即座に駆けつけた。 「選挙妨害だろ。俺も都知事候補だ」 男性の名前は小林弘(49)。建設関連業で社長をしているという。小林氏は公選法を理解していないようで、同法が禁じている選挙告示前の「事前運動の禁止」に抵触する恐れがあることを平然と行おうとした。 また自身の名前の入ったタスキも巻こうとした。「選挙に出ている候補者」であることが一目瞭然なために事前運動の禁止に触れ、選挙期間でしか使用できないことを理解していない。 「警察に許可はとった」 小林氏はそう繰り返し、演説を行おうとするも、私服警官が耳元でささやくと大人しくなった。 そもそも蓮舫氏の街頭演説も事前運動に当たると指摘されている。蓮舫氏は演説後の囲み取材で「政治活動の発言です」と繰り返し反論し、難を逃れている。 4月の衆院東京15区補欠選挙を巡る選挙妨害で、政治団体「つばさの党」代表の黒川敦彦被告(45)ら3人は公職選挙法違反容疑で逮捕された。 告示日4月16日、JR亀戸駅前で小池百合子都知事(71)や乙武洋匡候補(48)が演説をすると電話ボックスの上で立ち上がり、小池氏には「学歴詐称を説明しろ」、乙武氏には「5股」など怒号を浴びせ、演説を妨害した疑いだ。黒川氏の3回目の逮捕も確定のようで、都知事選は獄中からの出馬となりそうだ。 都知事選でも同様の迷惑行為が行われないか、主要候補者の陣営は頭を悩ましていた。そんなさなかの出来事に、「つばさの党の残党か」と緊張が走ったのだ。 小林氏はつばさの党との関係を否定し、自身はYouTuberでも模倣犯でもないと重ねて否定し、こう語った。 「高円寺で演説をしようと思ったら蓮舫が阿佐ヶ谷に来ると聞いて、無名の人間でも話を聞いてもらうチャンスだと思ったから、ここに来た」 記者が、タスキや出馬に関する手続きなどについて話を聞くと、誇らしげにこう語った。 「(タスキを)つくってもらったときに今日のことを話したら特に注意も受けなかった。それ(公選法)はよくわからない。 供託金の300万と選挙の準備費用は消費者金融を回って用意した。SBIモビットから200万、アコム、アイフル、プロミスから各50万。最近、キャバクラやガールズバーの支払いにアメックスで1500万支払ってお金がない。俺は夜職には知られた存在なんだ」 出馬理由は「石丸が立候補したから」。SNSで人気を誇る広島県安芸高田市の石丸伸二市長(41)をライバル視している様子で、「広島県民が東京都の政治を語るな。新潟から出てきて東京で建設関係でがんばってきた」と言う。さらに出馬の理由をこう語る。 「友だちから、お前は総理になれる、とずっと言われている。5年後に総理になる。総理になる前に都知事くらいになっておかないと。供託金は300円にしたほうがいい。優秀な人が出たいと思っても出られないじゃない。俺が都知事になったら300円にするよ」 総理になるなら国会議員になるべきなのでは? そう考えていると、小林氏は私服警官が真横にいるにもかかわらず、西沢圭太都議(44)に向かって、「殺すぞ」と恫喝を始めた。 蓮舫氏が駅前から去った後、小林氏が演説をするも、聴衆はまばらだった。話を聞いてもらいたいというのなら、乱暴なふるまいは避けるべきなのかもしれない。 取材・文・PHOTO:岩崎 大輔(2,3,4枚目)
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