役所広司「僕は晴れ男です」 “雨”を蹴散らし「八犬伝」日本橋イベントは大盛況
山田風太郎氏の同名小説を映画化した「八犬伝」のジャパンプレミアイベントが10月3日、東京・日本橋のCOREDO室町仲通りで行われ、主演を務める役所広司をはじめ、内野聖陽、土屋太鳳、渡邊圭祐、鈴木仁、板垣李光人、水上恒司、松岡広大、佳久創、藤岡真威人、上杉柊平、河合優実、栗山千明、磯村勇斗、黒木華、寺島しのぶ、曽利文彦監督(「ピンポン」「鋼の錬金術師」)という豪華メンバーが勢ぞろいした。 【フォトギャラリー】「八犬伝」ジャパンプレミアの様子 人気作家の滝沢馬琴(役所)と友人である絵師・葛飾北斎(内野)の親交を軸に、里見家の呪いを解くため運命に引き寄せられた8人の剣士たちの戦いをダイナミックに活写する“虚”パートと、その作者である馬琴の創作の真髄に迫る“実”パートを交錯させて描く。土屋が八犬士の運命を握る伏姫を演じている。 屋外でのレッドカーペットイベントが始まった際には、心配された雨もやみ、役所は「僕は晴れ男です。だから、何とか(天候が)もったんだと思います」と上機嫌。「撮影してから2年が経ちますが、その間、監督が仕上げの作業を丁寧にやってくれました。すばらしい映像が出来ています。ぜひ、大きなスクリーンと大音響の映画館で皆さん見てください」と、日本橋を行き交う人たちに作品をアピールしていた。 内野は「馬琴さんが、実は北斎の絵にも影響を受けていたという話は、私もまったく知りませんでした。ちょっと意地悪で面白い北斎を演じています」と、見どころとともに、役柄についても語った。 また、土屋は本作を「時代を超えて愛された物語と、最新の技術のマリアージュによって生まれた刺激的な作品」と評し、「江戸時代から変わらない空の下、馬琴さん、北斎さんが通ったであろう日本橋から(作品が)世界に届くのかなと思うと、胸がいっぱいです」と、大盛況のイベントに喜びを噛みしめていた。 「八犬伝」は、10月25日全国公開。ジャパンプレミアイベントに出席したキャストと役名、役どころは以下の通り。 ●役所広司/滝沢(曲亭)馬琴 江戸の人気作家。失明してもなお執筆を諦めず、28年の歳月をかけ「八犬伝」を書き上げる。“実”パートに登場する。 ●内野聖陽/葛飾北斎 馬琴の友人の人気絵師。馬琴の戯作の挿絵を何作も手掛けてきて「八犬伝」の挿絵も依頼される。“実”パートに登場する。 ●土屋太鳳/伏姫 里見家の姫。父・義実の公言の責任をとり八房と洞窟に籠り、里見家への呪いを解くため八犬士を生み出す。“虚”パートに登場する。 ●渡邊圭祐/犬塚信乃 「孝」の珠を持つ。里見家を救うため名刀村雨と共に戦いに挑む。“虚”パートに登場する。 ●鈴木仁/犬川荘助 「義」の珠を持つ。信乃の家に仕え、その命を救う。“虚”パートに登場する。 ●板垣李光人/犬坂毛野 「智」の珠を持つ。玉梓に操られた関東管領・扇谷定正を狙う。“虚”パートに登場する。 ●水上恒司/犬飼現八 「信」の珠を持つ。芳流閣で信乃と死闘を繰り広げる豪放な男。“虚”パートに登場する。 ●松岡広大/犬村大角 「礼」の珠を持つ。化け猫に取りつかれた父と刃を交える。“虚”パートに登場する。 ●佳久創/犬田小文吾 「悌」の珠を持つ。旅籠屋の息子で力自慢の巨漢。“虚”パートに登場する。 ●藤岡真威人/犬江親兵衛 「仁」の珠を持つ。里見家に仕えた夫婦に育てられた最年少の八犬士。“虚”パートに登場する。 ●上杉柊平/犬山道節 「忠」の珠を持つ。主君を滅ぼした扇谷定正を狙う火遁の術の使い手。“虚”パートに登場する。 ●河合優実/浜路 信乃を慕う身寄りの無い女。後に運命が大きく動く。“虚”パートに登場する。 ●栗山千明/玉梓 闇を司る八犬士最大の敵。伏姫の父・義実に打ち首にされ、その怨念で里見家を末代まで祟る。“虚”パートに登場する。 ●磯村勇斗/鎮五郎、宗伯 馬琴の息子。医者の道を目指すが、体が弱く、馬琴の一番の理解者として執筆の手伝いをする。“実”パートに登場する。 ●黒木華/お路 宗伯の妻。読み書きができないが、失明した馬琴に執筆を手伝わせてほしいと申し出る。“実”パートに登場する。 ●寺島しのぶ/お百 愚痴が絶えない馬琴の妻。執筆ばかりで家庭を顧みない馬琴に辟易している。“実”パートに登場する。