東証の〈企業名一覧〉公表から約1ヵ月…「企業の開示状況」と「株価上昇率」の関係を再検証【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
大まかな傾向として、資本効率改善などに取り組み開示している企業の株価は総じて好調な動き
最後に、英文の有無に注目し、開示済みと検討中について、それぞれ「英文あり」「英文なし」に区分して検証します。その結果、開示済みのうち、英文ありが1.15%、英文なしが2.07%となり、検討中のうち英文ありが2.25%、英文なしが1.33%となりました。前回は、開示済み、検討中とも、英文ありの平均株価は英文なしよりも相対的に良好でしたが、今回、開示済みではその傾向はみられませんでした。 ただ、英文の有無で区分する場合については、サンプル数が少なくなり、外れ値の平均値にあたえる影響も大きくなるため、参考程度としてみておく方が良いと思われます。大まかな傾向としては、やはり、東証の要請に基づいて資本効率改善などの取り組みを積極的に行い、それを開示している企業の株価は、総じて良好な動きが続いている模様です。なお、新しい一覧表は、本日2月15日に東証より公表される予定です。 (2024年2月15日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『東証の〈企業名一覧〉公表から約1ヵ月…「企業の開示状況」と「株価上昇率」の関係を再検証【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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