日本代表合宿でパスを出す松本純弥選手＝５月、福岡市

　パリ五輪は２６日（日本時間２７日）の開会式に先立ち、一部競技が始まる。ラグビー７人制男子は２４、２５日に１次リーグが行われ、鹿児島市出身の松本純弥選手（２４）が出場予定だ。原点である鹿児島オールブラックス（鹿児島市）の合言葉「ゴー・フォワード（前進）」を胸に必勝を誓う。 【写真】鹿児島オールブラックスに所属していた小学生の頃の松本純弥選手＝父・義昭さん提供

　松本選手は父親の転勤先だった福岡市で小学１年からラグビーを始めた。近所の公園で練習していたクラブの友達に誘われたのがきっかけ。鹿児島市に戻ると、坂元中を卒業するまで鹿児島オールブラックスで６年間プレーした。 　指導した東隆弘さん（５０）は、キレのあるステップが印象深いという。「相手をかわす技術は突出したものがあった。パスやタックルなど基本がしっかりし、当時から万能性があった」と振り返る。 　強豪の佐賀工高、明治大に進み、来季リーグワン１部に昇格する浦安Ｄ－Ｒｏｃｋｓに現在所属する。身長１７１センチ、体重８０キロと選手としては小柄だが、得意のステップに加え、縦横無尽に駆けるスタミナで日本代表でも存在感を示す。 　東さんは「日本を代表してプレーしてくれるのは誇り」と喜び、「個々のフィジカルがものをいう７人制で世界と渡り合うには相当な努力があったはず。その成果を五輪で発揮してほしい」と期待する。

　松本選手が目指すのは、ボールを持っただけで会場がワクワクするプレー。「鹿児島でラグビーの楽しさを教わった。自分が活躍して盛り上げたい」と意気込む。 　華麗なステップで前進あるのみ－。鹿児島オールブラックスで今も指導する東さんは、チームの合言葉を体現したプレーで「子どもたちに夢を与えて」と活躍を楽しみにする。日本は日本時間の２５日午前１時、ニュージーランド戦。同４時、アイルランド戦。