ケガ人続出! 中日投手陣は大丈夫なのか? 二軍戦261イニング増加で崩壊のリスクも...
中日は10日、地元の社会人チーム・沖縄電力と今季初の実戦を迎えた。結果は8対8。 【一覧】中日が一軍キャンプ参加メンバー 打者陣がアピールしたとはいえ、投手陣は8失点。調整段階とはいえ、ファンにとってはヤキモキさせる試合展開だったのは間違いない。 中日といえば、「投高打低」のチーム。今季は支配下、育成含めて44人の投手が登録されているが、じつは投手のケガによる離脱が多いチームでもある。今年1月には、ドラフト1位の草加 勝投手(創志学園-亜細亜大)が、2月には森 博人投手(豊川-日本体育大)がともにヒジを痛めて離脱。今季はリハビリに費やすことになる。昨年、トミージョン手術を行った石川 翔投手(青藍泰斗)も復帰過程で、現状は41人 で一軍143試合、二軍141試合をこなすことになる。 近年、重大なケガをして、長期離脱している投手をあげてみる。1年以上の長期離脱が確定となるトミージョン手術経験者は以下の通り。 2020年4月 田島 慎二投手(中部大一-東海学園大) 2021年4月 木下 雄介投手(生光学園-徳島インディゴソックス) 2022年3月 梅津 晃大投手(仙台育英-東洋大) 2022年9月 岩嵜 翔投手(市立船橋) 2023年3月 石川 翔投手(青藍泰斗) ここに草加が加わった。 エースの大野 雄大投手(京都外大西-佛教大)は昨年、4月に左肘を手術。今季は復帰できる見通しだ。 高卒1年目の森山 暁生投手(阿南光)も4月から二軍のローテーション入りした結果、肩を痛め、5月以降、登板がなく、育成契約となった。二軍投手防御率は昨年、ウエスタンリーグでは、ワーストの防御率4.17だった。
一軍投手陣は強力だが……
改めて中日の一軍の投手陣を見てみよう。打線の援護がなく「10敗カルテット」と不名誉な名前がついてしまったが、先発投手陣は強力だ。 涌井 秀章投手(横浜)、高橋 宏斗投手(中京大中京) 、柳 裕也投手(横浜-明治大)、小笠原 慎之介投手(東海大相模)とローテーション投手が固まっているのは大きな強みである。藤嶋 健人投手(東邦)、清水 達也投手(花咲徳栄)がセットアッパーとして活躍し、育成の松山 晋也投手(八戸学院野辺地西 -八戸学院大)が急浮上中だ。抑えには4年連続20セーブのライデル・マルティネス投手が構えている。 一軍で好成績を残している投手は確実にいる。が、それ以外の投手の層が薄く、数年後を見据えると、先細りする感が否めない。キャンプで好アピールしている根尾 昂投手(大阪桐蔭)、育成枠の松木平 優太投手(精華)の成長を期待したが、野手と比べると将来の不安な面が強いことは否めない。 中日の編成を見ていると柳や高橋など去年活躍したローテーション投手、セットポジション、クローザーたちを軸にして、期待通りの活躍をしてくれることを想定して動いている。そしてエースの大野もこの1年間、ローテーションを回る可能性が高い。もちろん彼らの活躍は期待できるだろう。 プロ野球の投手編成は理想通りに動くことはほとんどない。先述したように、昨年の二軍の防御率はウエスタンワースト。期待できる若手投手はいても、計算できるかは未知数。 軸となる投手たちが不振に陥ったり、故障した時の穴埋めを想定しての編成ができていないのではないか。