広島都市圏で子ども医療費助成拡充の動き 廿日市市、熊野町は対象年齢18歳に引き上げ
広島県廿日市市は9月1日から、子どもの医療費助成の対象年齢を通院、入院とも18歳までに引き上げる。通院は小学6年、入院は中学3年までから拡充。所得制限はなく、新たに約6千人が対象となる。熊野町も2025年1月から18歳までに広げ、所得制限を撤廃すると決めた。高校3年まで助成する市町が県内で大半を占める中、広島都市圏でも拡充の動きが加速する。 【写真】廿日市市が対象を広げ、9月から配布を始めるこども医療費受給者証のサンプル 県内の子ども医療費助成は、就学前は県と市町が折半で負担。就学後は各市町が独自に対象年齢を定め、自主財源で賄っている。 廿日市市は24年度、助成費用に4億4500万円を予算化。うち9月からの拡充分として6200万円を見込む。周辺の大竹市や安芸太田、北広島町など県内23市町の過半数で高3までの助成が広がる中、「子育て世帯を呼び込む材料として必要性が高い」と判断した。 熊野町は通院、入院とも中3までとする現行の対象年齢を年明けに引き上げる。昨年4月に続く拡大で、扶養人数に応じた所得制限もなくす。対象者は2600人から3400人に、事業費は年6600万円から7700万円に増える見通し。
中国新聞社