不倫辞退騒動で苦境に立つ「ミス日本」これから懸念される“不幸な未来”
こんにちは、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地です。 筆者はLINE公式のチャットサービスにて、年間約1000件のペースで恋愛相談を受けています。また知人経由で対面の相談を受けることも多く、性別・年齢問わずさまざまな方の恋のお悩みをうかがってきました。 さて、1月22日開催の「第56回ミス日本コンテスト2024」でグランプリを受賞したものの、「週刊文春」で医師の既婚男性と3年にもおよぶ不倫関係を報じられ、「ミス日本」を辞退した椎野カロリーナさん。 しかし、この問題は彼女にとっては「ミス日本」辞退以上の痛恨の悲劇をはらんでいるように感じます。
両親ともにウクライナ人、昨年に帰化したことを報告
今年の「ミス日本」は“空位”となることが発表されていますが、この一連の騒動でカロリーナさんが訴えていた人種の壁問題などに対する価値観のアップデートが、一歩後退することになりかねないのです。 両親ともにウクライナ人で、5歳の頃に日本に移り住み、昨年、日本に帰化したことを報告していたカロリーナさん。帰化した女性がグランプリを受賞したのは初でした。 近年、日本国籍を取得したばかりの彼女が「ミス日本」にふさわしいのかどうかという、“日本人のアイデンティティ”をめぐる議論は、不倫報道が出る前から交わされていましたが、それは織り込み済だったことでしょう。
グランプリ受賞前後に彼女が切に訴えていたこと
なぜならカロリーナさんは、昨年12月に行われた「第56回ミス日本コンテスト2024」開催告知の発表会で、次のようなコメントしていたからです。 「私は外国人に見られますが日本人として育ったため、見た目と心のギャップに悩まされてきました。中身が日本人だと伝えてもなかなか受け入れてもらえないことも多くありました」 「現代社会は多様性を受け入れる風潮がありますが、今でもまだ人との違いで悩んでいる方、苦しんでいる方は多くいらっしゃいます」 「私の活動や発信を通して、人との違い、悩みを持つ子どもたちや、私と同じように海外にルーツを持つ方々の励みになりたいと思い、『ミス日本』にエントリーさせていただきました」 また、今年1月のグランプリ受賞時には次のようなコメントも。 「ずっと日本人として生きてきましたが人種の壁があると感じることもありました。今回、日本人として認めていただいたような気がします」 「多様性を認めたり、人を見た目で判断しない社会づくりに貢献したいという気持ちが強くなりました」 このようにカロリーナさんは見た目で判断されてしまう人種の壁の問題や、多様性が認められる社会づくりに向き合っていきたいというモチベーションを持っていたことが伺えます。