映画「雪の花　―ともに在りて―」で主演を務める松坂桃李さん（中央）と、共演の芳根京子さん（左）、役所広司さん（右）

　俳優の松坂桃李さんが、2025年1月24日公開の映画「雪の花　―ともに在りて―」（小泉堯史監督）で主演を務めることが明らかになった。多くの人命を奪う天然痘と闘った一人の町医者の生きざまを描く物語で、役所広司さん、芳根京子さんも出演する。 【写真】松坂桃李、戸田恵梨香と共演した話題作

　原作は、吉村昭が1988年に発表した「雪の花」（新潮文庫）。江戸時代末期を舞台に、天然痘の絶対確実な予防法が異国から伝わったと知った福井藩の町医者・笠原良策（松坂さん）は、京都の蘭方医・日野鼎哉（役所さん）に教えを請い、私財をなげうって種痘の苗を福井に持ち込む。妻・千穂の支えの中で、さまざまな困難にも諦めず、天然痘に侵された日本を本気で救おうと立ち上がった良策の姿を描く。

　◇松坂桃李さんのコメント

　非常に身が引き締まる思いです。時代劇に参加するのは「居眠り磐音」以来。約5、6年の時間が経っていますが、小泉堯史監督のもとで 演じさせてもらえるということが、僕にとっては非常に光栄でした。そして、今回、再共演となる役所広司さんはじめ、すてきなキャストの方々と共演させてもらえたのは何より心強かったです。わからないもの程怖いものはない、そんな未知の病と戦った一人の町医者が繋いだ希望。懸命に命と向き合う笠原良策の姿を「雪の花」という作品を通して見ていただきたいです。

　◇役所広司さんのコメント

　小泉監督の作品にはどんな形でも参加したいと思っていたので、声をかけていただきぜひ参加させてほしいとお答えしました。松坂くんとは何度かご一緒していますが、良策という役は本当に心の澄み切った青年で、松坂くんにぴったりだと思いました。今の時代があるのも、いろいろな人たちが命をかけて頑張った結果なのだろうなと、そんな想いをこの映画を通して感じていただきたいです。

　◇芳根京子さんのコメント

　小泉堯史組に参加するのは2度目だったのですが、千穂という素晴らしい役に呼んでいただけてとても光栄でした。と同時に、自分に務まるのかすごく不安でしたが、小泉監督から優しさと強さを大切にしてほしいと導いていただきました。今回は殺陣や太鼓、調薬など撮影前から毎日必死に役作りを準備してきましたが、時間をかけた分より丁寧に演じられたと思います。松坂桃李さん演じる良策ともすてきな時間を積み重ねることができました。こういった歴史があるから今があるということをぜひ感じていただきたいです。