Yahoo!ニュース

キーワードは「伴走」変化する企業ニーズを満たすレンタルサーバーの選び方

提供:さくらインターネット株式会社

最終更新:

今の時代、会社の名刺である企業ホームページを整備しなければ、多大な機会損失を生んでしまう。企業ホームページは今や、経営におけるインフラだ。そんな企業ホームページ運用に不可欠な、いわば"インフラのインフラ"とも呼べるのが「レンタルサーバー」だ。

ただ、レンタルサーバー事業者は数多くあり、どのサービスを選べば良いのかなかなか判断が難しい。少し調べて見ても、よく分からないスペック比較ばかりが目に入る。

では、レンタルサーバーはどのように選ぶのが良いのか。1996年からレンタルサーバー事業を立ち上げ、現在は東京証券取引所・プライム市場上場企業であるさくらインターネット株式会社(以下、さくらインターネット)の谷口元紀さんにプロ視点でのサーバー選びについて話を聞いた。

レンタルサーバーは縁の下の力持ちであり続けられることが重要

レンタルサーバーの歴史は、さくらインターネットが事業を始めたインターネット黎明期の個人サイトブームに端を発する。その後、徐々に企業が企業ホームページを持つようになり、レンタルサーバーの需要は増していく。現在は、複雑なシステムを持つサイトはクラウドサービスを、相対的にシンプルな機能を持つ企業ホームページはレンタルサーバーを利用する、といった使い分けが進んでいる。

谷口さん「レンタルサーバーは、インターネット黎明期より、IT技術の進歩や利用者のニーズの変化に応じて、進化を続けてきました。一方、レンタルサーバーという商品は基本的に性能をお客さまに約束しておりません。そのため、必ずしも進化を必要としないサービスでもあります。さらに言うと、レンタルサーバー事業は、設備投資をせずに古いサーバーを使い続けた方が利益率は上がるビジネスなんですね」

古いサーバーを使い続けていては、サイトの表示速度やセキュリティ面で時代に対応できない。谷口さんいわく、「レンタルサーバーは縁の下の力持ちでいることが大事」とのことだが、縁の下が徐々に劣化してしまうケースもありそうだ。

それでは設備投資に対するさくらインターネットの姿勢はどうなのだろうか。

谷口さん「継続的な設備投資および機能改善を行い、商品としての魅力を維持・向上させる必要があると考えます。背景には、レンタルサーバー事業が当社の祖業であり、主力事業であること。またレンタルサーバー事業は当社が展開するほかのサーバービジネスへのタッチポイントとして、経営戦略上も重要であることが挙げられます」

さくらインターネット・クラウド事業本部インターネットサービス部の谷口部長

事業の継続性がある事業者の無理のない価格のプランを選ぶ

プロの視点から見て、レンタルサーバーはどのように選ぶのが良いのか、谷口さんは「事業の継続性のほか、無理のない価格のプランを選ぶことが大切」と語る。

谷口さん「レンタルサーバーを移行するのは何かと面倒なため、お客さまとしてはできるだけ長く同じレンタルサーバーを使い続けるのが一番楽だと思います。移行には一定の知識はもちろん、手間もかかりますしね。その意味で、契約時には"レンタルサーバー事業の継続性"のほか、高額な支払いに耐えきれず途中解約をせずに済むように"無理のない価格プラン"なのかはチェックしておきたいですね」

さくらのレンタルサーバーを含め大手事業者が提供するレンタルサーバーは月額数百円~数千円のプランが多く、無理のない価格プランのものを選ぶのはそれほど難しくないことに思える。

谷口さん「大手レンタルサーバー事業者のプランであれば、価格面のほか、性能面や事業の継続性の問題も含めてクリアできるでしょう。ただ、1つ気をつけるべきポイントとしては、外注してホームページを制作する場合でもレンタルサーバーは自社名義での契約をおすすめします。"外注先と急に連絡が取れなくなり、レンタルサーバーの管理画面にアクセスできなくなってしまった"というご相談は珍しくありません。管理画面に入れず、支払いの更新ができないと、ホームページを失ってしまう恐れもあります」

では、仮に谷口さんがこれから起業するとして、どこのレンタルサーバー事業者を選ぶのか。

「"さくらのレンタルサーバ"と言いたいところですが、当社含め大手レンタルサーバー事業者であれば、とくに問題ないでしょう。もし自分に知識がなければ、信頼できる業者におすすめされたレンタルサーバー事業者を選ぶと思います。"外注先におすすめされたから"という理由で当社を選んでいただくお客さまも多いため、きっとさくらのレンタルサーバも候補に挙がると信じています」と谷口さんは笑顔を見せた。

企業の成長に"伴走"するさくらのレンタルサーバ

成長に伴い、企業のレンタルサーバーへのニーズも変わる。さくらインターネットは企業の変化するニーズにどう対応できるのか。

谷口さん「まず、当社は"古い環境にお客さまをできるだけ残さない"という方針でサービス運営をしています。当社は現在、3つの世代のサーバーが混在している状態ですが、最古の世代を最新世代のサーバーへと移設する作業を順次進めており、仮に20年前からご利用いただいているお客さまであっても、最新の快適なサーバー環境を提供できるように尽力しています。そのほか、例えば大量アクセスがあった場合でもサイトダウンしにくくなる"CDN機能"やセキュリティが向上する"SSL"機能などの新機能を提供する場合も、サーバーのスペックの制限を受ける場合を除いて基本的に全世代のサーバー利用者が活用できる仕様にしています」

実は、古いサーバー環境下で企業ホームページを運用する企業からの問い合わせを、さくらインターネットでは度々受けるそう。古い設備・環境におけるホームページ運用は、表示速度やセキュリティ面で不利に立たされる。「契約したタイミングによって、損をしないこと」はレンタルサーバー選びで重要なポイントだ。

谷口さん「そのほか、当社は個人の趣味レベルに最適なプランからビジネスレベルのプランまで、幅広い用途に対応できるプランを提供しています。法人のお客さまであれば、"ビジネス"以上のプランであれば、創業~成長期~上場のどのフェーズであっても問題ないかと思います。また成長に伴い、アクセス数が急増加した場合には、CDNサービスを別途組み合わせて対応することも可能です。実際、企業規模に変化に応じて、上位プランへ契約変更する法人様も一定数いらっしゃいますね。当社としても企業の成長に長く伴走できるレンタルサーバーを提供したいと考えています」

どんな未来が訪れても、お客さまがお客さまで居続けてもらう努力をする

企業ホームページへの需要は、これからどのような変化が予想されるのだろうか。

谷口さん「ホームページのニーズは、SNSやブログサービスなど新サービスの登場により常に変化しています。例えば、ツイッターやインスタグラムをホームページ代わりに活用している企業も増えてきました。ただ、一定の規模を目指す企業であれば、顧客からの信頼性およびSNSの事業継続性の観点から、少なくとも5年~10年のスパンでは企業ホームページは必要不可欠でしょう」

ただ同時に、絶え間なく進歩するインターネットの世界は、なかなか予測が難しい。約15年前にはこれほどスマートフォンが普及し、多くの人はスマホ一つで買い物ができるようになるなど予想していなかっただろう。

谷口さんはこうした予測が難しい業界にいるからこその今後の展望も語ってくれた。

谷口さん「もしかしたら15年、20年先には、例えばメタバースが普及して、ホームページひいてはレンタルサーバーの需要が少ない世界が訪れるかもしれません。ただ、そのような世界が訪れたとしても、レンタルサーバーに代わるサービスを提供することで、引き続き当社のお客さまがお客さまで居続けていただけるように努力していきたいと考えています」

とは言いつつも、谷口さんが言うように、現在はまだまだ企業ホームページは必須。谷口さんいわく「さまざまなニーズを掘り下げながら、設備投資および機能開発を行っていく」とのこと。見通しが難しい未来への覚悟も持ちつつ、現在の顧客ニーズに真摯に向き合うさくらインターネットの姿勢は、まさに"伴走"というキーワードが腑に落ちる。

【谷口元紀(たにぐち・げんき)】
さくらインターネット株式会社 クラウド事業本部 インターネットサービス部 部長
さくらインターネット株式会社にて、さくらのレンタルサーバ/ドメイン/SSL/ウェブアクセラレータ(CDN)などのサービス企画を担当。システム開発のPMからWebサイト構築、運営、クリエイティブディレクター、PdM、イベント登壇、書籍含めた記事ライターまで幅広くこなす。

【さくらインターネット株式会社】
さくらインターネット株式会社は、個人から法人、そして文教・公共分野まで、さまざまなお客さまのニーズに合わせたクラウドサービスを提供しています。さくらのレンタルサーバは、個人からスモールビジネス、中小企業はもちろん、学術系や官公庁など幅広いお客さまに利用されているコストパフォーマンスの高いクラウドサービスです。2019年7月にサービス提供開始から15年を迎え、契約件数が48万件を突破しました。私たちは、「"やりたいこと"を"できる"に変える」の理念のもと、クラウド事業者としてお客さまのデジタルトランスフォーメーションを支援しています。